来世でも2【時透無一郎】

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「は？無一郎、一人暮らしすんの？」



旅行から帰ってきたと思ったら


一人暮らしすることにしたって、急に言い出す無一郎



「さっきネットで内見の予約した」


「はえーよ。行動力、鬼だな」


「そうかな？」


「Aのため？」


「んー、僕のため」


「まあ、大学少し遠いしいいんじゃね？」


「それだけじゃないよ」



はい、これって


たぶんAが選んだであろう


可愛いパッケージのお菓子



「•••おう、ありがとう。Aは？」


「兄さんに会いたがってたけど、レン君が帰ってきてるからご飯行った」


「へえー。久しぶりだな、レン君」


「彼女と同棲するから、許可取りにきたらしい」



ソファに座って携帯いじる無一郎が


何を考えてるか、なんとなく分かるけど


それって、Aはどうなんだろって考えてると



「Aと一緒いるために、一人暮らしする」



大方そんなもんじゃないかなって思ってたけど


A絡みなら


多分、誰が何言ってもダメなんだろうな



「母さんたちは？」


「まだ。けど大丈夫だと思う。入学する時、遠いから一人暮らし勧められたし」


「Aと会う回数減らねえ？実家、隣なのに一人暮らしって」


「帰りはいつも通りここまで送るし。週末はAが泊まればいいし。むしろ増える」


「ふーん。本気なんだ」



なんていうか


Aのことになると本当全力だよな、無一郎


移動時間が苦とかそういう次元じゃないんだろうな



「Aはなんて？」


「んー特に」


「ふーん、なんも考えてなさそうだなA」


「••••••A、僕に閉じ込められてもいいって言ったんだ」


「はあ？あいつバカだろ」



ってか


え、無一郎たちそういうこと？


だからってこと？


こいつ、本当にA閉じ込める気？



「本気にしてないと思ったから、結構驚いた。•••もしこの温もりが消えたらって思うと怖くてさ」


「•••ふーん」


「今日の朝とか多分浮かない顔してた。僕、Aがいたらあとは本当に何もいらないんだ」


「•••Aのことも大事だけど、周りもちゃんと見ろよ。Aを幸せにしたいなら周りともうまくやらねーと」


「Aさえいればどうでもいいよ」


「またそれかよ」


「Aか、それ以外でしかないからね」



ったく


大丈夫かよ


どこまでもマイペースだな無一郎は




これは、Aに事情聴取決定



あいつの土産話を俺は聞く権利があるしな

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