スーパーマン ページ8
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『•••おいし』
「•••うまっ」
『これ作った人、天才』
「お前の一口ちょうだい」
『うん、いいよ』
「いちごパフェもうまいな」
『でしょ?』
なんでAがドヤ顔なんだよって
笑いながら
パフェを頬張る五条くんは
新作パフェを食べながら
クリーム増し増しのフラペチーノを飲んでるの
『本当、甘党だね』
「お前こそ、いちご大好きだな」
『果物の中で一番好きかも』
「•••そっか」
『いちごが好きすぎて、小さな頃パパが農園ごと買うか悩むくらい、昔から大好きみたい(笑)』
ママは笑い話にしてるけど
あの時のパパは
結構真剣に買い取るか悩んでたって聞いて
笑っちゃった
「俺が買い取ってやるよ」
『え?(笑)なんで?(笑)』
「俺が働き始めたら、誕生日にいちご農園プレゼントするわ」
『本気なやつ(笑)』
「そう、マジなやつだよ。大まじ。A、3月誕生日だろ?いちごの季節にばっちりじゃねーかよ」
よし、決定なって
少し誇らしげな五条くん
『いやいや、なんで(笑)』
「俺があげたいからいーじゃん」
『変だよ、』
「はあ?」
『違う!なんていうのかなー。えっとー•••、何でそんなによくしてくれるのかなって』
「よくしてるって何だよ」
『彼女でもないのに、五条くんって見かけによらず優しいし。こんなドジな私のこと見捨てないし、ピンチの時は、必ず助けに来てくれるから』
大雨なのに傘忘れた時も
体育で足捻っちゃった時も
学校で男の先輩にちょっかい出された時も
五条くんは
すぐに現れるスーパーマンなの
それも
すごくすごく、優しいスーパーマン
一緒に相合傘したのに
五条くんの肩はびっしょり濡れちゃってたり
足捻っちゃった時は
学校帰りに、大嫌いな病院に一緒に行ってくれたり
男の先輩に絡まれた時は
常に一緒にいてくれたり
不思議と五条くんは
私から嫌なことを遠ざけてくれる
そんなすごいひと
ほら今だって
いちご好きだから、農園買うって
『申し訳ないっていうか、甘えすぎっていうか』
「俺がしたいから気にすんな」
『けど春から大学生だし、自立しなきゃ』
「同じ大学なんだし、問題ねーじゃん」
『五条くんも新しい友達とか、それこそ彼女とかさ。ななこちゃんとか、いいの?』
パフェを食べながら
目の前にいる五条くんに目を向けると
真剣な顔をしてる五条くんと目が合う
「お前さ、俺のこと好き?」
『へ?』
「俺は、お前が好きだよ」
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作者名:すうぷ | 作成日時:2024年2月26日 21時