ふたり ページ23
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「俺、チョコバナナ。クリーム増し増しで。お前は?いちご?」
『うん、いちごにする』
「あいよ」
『あ、お金。』
「いらねーよ」
『やだよ。ちゃんと払う』
「あとでジュース奢って」
『五条くん、損してるよ』
「いいんだよ、別に。じゃ貸し1な」
『えー•••、五条くんに貸しなんか作りたくないよ』
クレープ屋のレジの前
2人でいつもの会話してたら
仲良いですねって店員に笑われて
真っ赤になるAは
『全然です!!!仲良くないです!』
全力で否定してやがる
「ばか。そんなに否定すんなよ」
『••••••ごめん』
ふふふって笑う店員に
恥ずかしそうに
照れ笑いしてるA
はあ、かわい
すげー、かわいい
明らかに
俺のことめちゃくちゃ意識してて
まじでこっちも
やべーんだけど
俺、今めちゃくちゃ
デレた顔してんだろうな、絶対
『私ここのクレープが一番好き』
「わかる。俺もここが好きだわ」
『久しぶりに食べたけどやっぱりおいしい』
「次はパンケーキ食いにいこーぜ」
『ふわふわの?それとも、定番?』
「Aどっちがいい?」
『んー。ふわふわの気分』
「じゃ、決定」
『うん、!』
このゆるい会話が
なんかすげー癒されるんだよ
さりげなく
遊びに行く予定も約束できたし
はあ
今日ってすげーいい日だわ、まじで
『いついく?硝子ちゃんたち、いつがいいかな』
「ばか。二人で行くんだよ」
『•••ふたり』
「そ、二人。そろそろ慣れてほしいーんだけど」
相変わらず
ど天然なAに
俺と二人っきりっていう考えは皆無だけど
前と違って
見るからに
めちゃくちゃ緊張して
ソワソワしてる感じ
俺のこと
ちゃんと男に見てくれてんだなって嬉しくなる
「俺さ、来週の土曜。誕生日なんだよね」
『•••知ってるよ』
「その日一日、俺と一緒いてくんない?」
『へ?』
「俺への、誕生日プレゼントだと思ってさ」
『私と一緒にいるのがプレゼント?そんなのでいいの?』
ほんとばかだな、こいつ
好きな子と一緒にいれる誕生日って
まじでめちゃくちゃ幸せなんだぜ
「俺にとっては、お前といることが最高のプレゼントなんだよ」
『•••そっか。私でよければ全然いいよ』
「よし、決定な!すげーたのしみ」
ああ、嬉しそうな顔すんなよ
まじ、たまんねーわ
「無自覚だよな?」
『え?』
「はあー。タチ悪」
『なにが?』
「可愛すぎるんだよ、ばーか」
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作者名:すうぷ | 作成日時:2024年2月26日 21時