大丈夫 ページ17
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朝からすげーやな夢を見た
胸糞悪い
思い出したくもねぇ前世の夢
そんな日に限って
寝坊したから先行っててって
Aからのラインにため息が止まんねえ
『もしもし?五条くん?どうしたの?』
「A、」
『ライン見た?ごめん、まだ私お家でね』
「駅で待ってる」
『遅れちゃうよ?』
「いい。待ってるから」
『わかった!急ぐね!』
「急がないでいいから、気をつけてこい」
電話で声聞いて
やっぱりただの夢だって安心する
Aはちゃんといる
そう思ってんのに
すげーそわそわして
まだ来ねーかなって
ばかみたいに改札の前で
何度も何度も確認すると
少し慌て気味のAが見えて
俺の顔を見た瞬間
五条くん!って
手を振るAが
すげー愛おしくて
抱きしめたくてたまんなかった
俺を見上げるAは
昔のまんまで
涙が出そうなのを誤魔化すように
Aの頭を優しく撫でた
「会いたかった」
『•••なんかあった?』
「すげー会いたかった」
『•••うん、』
大丈夫だよって
俺を見つめるA
大丈夫
ちゃんと俺の目の前にいる
絶対絶対、Aだけは離さねーし
『•••五条くん?』
好きで好きでたまんねーの
可愛くて愛おしくて
今すぐにでも抱きしめてーし
俺たち夫婦だったんだぜ
お腹に赤ちゃんもいて
すげー仲良しの夫婦でさ
愛妻家って俺言われててさ
•••言いたくてたまんねー
「•••今日はこのままサボろうぜ」
『珍しいね、サボるとか』
「どーせ土曜で半日だし、自習ばっかだろ」
『私はいいけど、どこいくの?』
「んーまあ適当にぶらつくか」
俺の隣にいるAは
じゃ、硝子ちゃんに
学校終わったら合流しよってラインするって
携帯を取り出す
「だめ。今日は夜まで俺と二人っきりな」
『へ?』
「デートだよ、デート」
『•••でーと、』
「そ。」
本当は手を繋ぎてーけど
これも、我慢
とりあえず映画行くぞって
Aに声かけると
真っ赤な顔してやんの
前もこうだったよな
すぐ顔にでるの、こいつ
「全然変わんねー(笑)」
『え?』
「好きだなーってお前のこと。世界一好き。」
前世なんて思い出さなくていいけどさ
もしさ、お前が思い出したら
俺にめちゃくちゃ愛されてたんだなって思い出して欲しい
「まじ好きだよ」
今世でも
しっかり、お前しか見えてないことも忘れんなよ
世界中どこ探しても、俺にはAだけなんだよ
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作者名:すうぷ | 作成日時:2024年2月26日 21時