第44夜 ページ5
外は暗くなり、霧が出てきた頃。
「よし、いくか」
カシムの声と共に一斉に霧の団は動き出した。
「Aはしっかり目に焼き付けとけよ」
「う、うん……」
今から行くのは貴族のもと。
わたしたち霧の団の目的はその貴族から金目のものを奪い、それをスラムのみんなに分け与えるということだ。
わたしはそれをどこかよくないと思っていて、胸が少し痛かった。
ザイナブの出す赤い霧によって警備の固かった場所が一気に緩くなる。
「すごい……これが魔法道具」
「ああ、あれは幻を見せるんだ」
隣にいるアリババくんは教えてくれた。
次にハッサンの魔法道具が貴族の家の壁を溶かす。
「今だ！野郎共!!」
カシムの掛け声と共に霧の団はたくさんの金属を奪う。
でもわたしはそこから動かなかった。
「(こんなの……わたしにはできないよ…)」
グッと拳を握りしめる力が強くなる。
「A……」
「アリババくん……」
わたしのとなりいたアリババくんはわたしの肩に手を置いた。
「無理にしなくていいよ。Aは見ているだけでいいさ」
「っ……」
そう言ってアリババくんはわたしのところから去った。
そうだ、わたしはもう義賊なんだ。
だからこんなことで怖じけずいては駄目なんだ。
よし、わたしも頑張ろう。
スラムの人のためだもんね。
そうしてわたしはみんなのもとへいった。
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舞 - とても面白いです。原作でもこのストーリーがあればいいのにと思うくらいです。続きが見たいので頑張って下さい(^O^) (2014年5月29日 12時) (
レス) id: c9be75eeff (このIDを非表示/違反報告)
遙コノハ(プロフ) - ゆづもさん» お疲れ様！！ (2013年3月2日 17時) (レス) id: 3bae9c9dcb (このIDを非表示/違反報告)
ゆづも(プロフ) - 遙コノハさん» おひさー！私もテストやらなんやらようやく終わったよー！ (2013年3月2日 16時) (携帯から) (レス) id: 3a6f61d3e7 (このIDを非表示/違反報告)
遙コノハ(プロフ) - お久しぶり・・・かな？テスト勉強やらで、なかなか来れなかったんだよ〜〜＞＜見ない間に話し進んでてビックリしたわ。 (2013年2月27日 14時) (レス) id: 3bae9c9dcb (このIDを非表示/違反報告)
ゆづも(プロフ) - ゆるさま。さん» ありがとうございます！これからもよかったら読んで下さい！ (2013年2月24日 18時) (携帯から) (レス) id: 3a6f61d3e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆづも | 作成日時：2013年1月17日 18時
