二度目の初恋【増田俊樹】

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嘘…！増田先輩！？どうしてここに…

驚きとまた会えた事の嬉しさで感情が大慌てだった。
とりあえず先輩の手に自分の手を重ね起き上がらせて貰いきっと赤いであろう顔でお礼を伝えた




貴方「あ、あ、ありがとうございました…！」

増田「どういたしまして！」

貴方「えっと、お久しぶりです…！」

増田「え？」

貴方「まさかこんな所でお会い出来るなんて思ってませんでした！ここでスタッフさんやってるんですか？」




数年見ていない間にだいぶ大人っぽくなっていて雰囲気も変わっていたから一瞬気づかなかった！
でも相変わらずカッコイイし優しい所は変わっていないな。

偶然の再会に一人喜んでいる中、増田先輩はなんだか顔が曇っていた
そして言いにくそうに口を開いた




増田「ごめん…どこかで会ったっけ？」

貴方「え…」

増田「ほんとごめん！全然思い出せなくて…あ、名前聞いてもいいかな？」




申し訳なさそうな顔で言う増田先輩は本当に私の事なんて忘れているようだった。
そう思ったら途端に恥ずかしくなり顔がカアッと熱くなった




貴方「っ…す、すみません！失礼します！」

増田「えっ、あ…」




思い切り頭を下げてその場から逃げるように駆け出した

私のバカ。増田先輩が私なんかの事を覚えているわけないじゃん。
告白したとはいえ会話なんてした事ないに等しいんだから

きっと今まで多くの女性に告白されてるだろうし私はその内の1人に過ぎない。
あの卒業式の日、ボタンをくれたからどこかで私は先輩にとって少しだけ特別になれた気でいた
でも実際は私の思い過ごしだったんだ


数年越しに初恋の人に会ったけど私は忘れられていた。



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