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第103夜 ページ4

目を閉じるその先に大きな姿がいた。



「久しぶりだね、ミカエル」

「我は何時でもそなたのそばに居る」



「そうだったね」つい出てきた言葉は静かに消えた。

ミカエルがわたしを見る。



「それで、我を呼んだ理由を聞こうか」



そう、わたしはミカエルを呼んだ。

聞きたいことがあったから。



「あのね、あの時のことを教えて。あれはあなたがしたことでしょう?」



あの時とは、"銀行屋"に連れられた時のことだ。

あの時わたしのからだは"銀行屋"を弾いた。

けれどシンドバッドさんたちが助けてくれたので安心した。



「ああ、あれか」

「そうあれのこと」



ミカエルは顎に手を置いて言った。



「あの時は我がそなたを守っていたのだ」

「えっ?わたしを…?」



思いがけないことに少し思考が追い付かなかった。

わたしを守っていた…?



「そなたの中には奴等と同等の"モノ"を持っているからな」

「奴等?"モノ"…?」



なんのことなのかさっぱりわからないわたしはミカエルに聞いてみた。



「奴等って?わたしの中に何かあるの?」

「奴等とは、そなたの敵でもあり、味方でもある者たちのことだ」



敵でもあり味方でもある者たち?

そんな人いるの…?



「我は力の安定しないそなたが飲み込まれることを避けて魔力を使った。それが奴等の手を弾いたのだ」



ミカエルがそんなことをしていたなんて。



「とりあえず守ってくれてありがとう」



わたしがそう言うとミカエルは少し笑った気がした。

それを見て一瞬誰かの顔が浮かんだ。





「あっ…」







気づけばそこはシンドリアにあるわたしの部屋だった。

窓の外を見ると大きな満月が見えた。



「目、覚めちゃった」






.

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リオン - 更新頑張ってください。白龍にものすごいイラつきます。 (2014年3月27日 16時) (レス) id: 05f7c9a81e (このIDを非表示/違反報告)
マリオ猫 - いつも、楽しんで見させてもらっています、頑張ってください。 (2014年3月26日 11時) (レス) id: 5341ad8bcb (このIDを非表示/違反報告)
えみ(プロフ) - 更新頑張ってください!!応援してます(>∀<)/ (2014年3月25日 16時) (レス) id: d067e201be (このIDを非表示/違反報告)
- 応援してます。 (2014年3月25日 14時) (レス) id: 4acf52a743 (このIDを非表示/違反報告)
鈴音 - この小説って誰落ちになるんですか?? (2014年3月25日 11時) (レス) id: 032c5536ae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆづも | 作成日時:2013年8月3日 19時

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