検索窓
今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:179,811 hit

第126夜 ページ27

side シンドバッド


『──なにもわかっていないのはお前だ!Aッ!』



俺はさっきAにそう言った。

それはAの為であり、とくに"俺の為"でもあった。



「後悔しているのですか?」

「…やはり後悔しているように見えるか?ジャーファル」

「ええ、とっても」



はは、と笑おうとするがどうやらうまく笑えない。

今この部屋には俺とジャーファルの二人だけ。

他のみんなはAを心配したりなど各々の部屋へと戻っていった。



「あなたが決めたことなのでしょう?何を後悔することがあるのですか」

「おい、なんだか言葉がきつくないか?」



ジャーファルもAが好きだからってそっちに加勢するなんて聞いてないぞ。

お前、俺に一生つくんじゃないのか。



「さすがに、言い過ぎたかな…」

「あの様子ではね…」

「うーん……」



困った、非常に困った。

もうAをこの国から出したくない思いが募り募って爆発してしまった。



「なあ、Aに嫌われたかな?なあジャーファル…」

「知りませんよ!そんなの自分で聞いてください !」

「よし、俺の代わりにAのところへ行ってこい。王の命令な」

「んな横暴な!」



俺が無理矢理にでも言うとジャーファルは折れるしかない。

しぶしぶ部屋の前まで行くとくるりとジャーファルは振り向いた。



「シン、貸しですよ」



そう言い残してジャーファルは部屋を出る。

誰かに頼るなんてこと昔はなかったのに、今では誰かを使ってでもしようとするなんて。



「俺も変わったな…」



アリババくんたちのように楽しかったこともあった。

そこにAが加わるとなると、不安になる。

俺が辿ってきた道と同じ道は歩ませたくない。



「でもそれはただの甘えなのかもな」



するとその問いの答えとは別の答えが、ドアから出てきたジャーファルから返ってきた。



「シン!!Aがザガン攻略に行ったみたいです!」



1枚の紙を持って慌てて出てきたジャーファル。



どうしてこうも思い通りに話がうまくいかないのだろう。




.

この小説の続きへ→←第125夜



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (276 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
301人がお気に入り
設定タグ:マギ , トリップ   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

リオン - 更新頑張ってください。白龍にものすごいイラつきます。 (2014年3月27日 16時) (レス) id: 05f7c9a81e (このIDを非表示/違反報告)
マリオ猫 - いつも、楽しんで見させてもらっています、頑張ってください。 (2014年3月26日 11時) (レス) id: 5341ad8bcb (このIDを非表示/違反報告)
えみ(プロフ) - 更新頑張ってください!!応援してます(>∀<)/ (2014年3月25日 16時) (レス) id: d067e201be (このIDを非表示/違反報告)
- 応援してます。 (2014年3月25日 14時) (レス) id: 4acf52a743 (このIDを非表示/違反報告)
鈴音 - この小説って誰落ちになるんですか?? (2014年3月25日 11時) (レス) id: 032c5536ae (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆづも | 作成日時:2013年8月3日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。