Goodbye Summer ── 初恋 ── (ページ8)

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…

始業式が終わると、俺達留学生は校内見学と学校周辺の散策。給食も在校生とは別で、この日は帰宅までバディーと会うことは無かった。

『ギョンちゃんはこの席ね』

翌日も、車で早めに登校した。この日からは、留学生達もそれぞれのバディーのクラスで過ごす。俺は君の隣の席。このクラスの留学生は、俺とあと女子が４人いる。教室に人が増えてくると、留学生の女子達とそのバディー達の周りに人が集まった。

『…ふぁぁ～…』

盛り上がる教室の半分を横目に、欠伸をしながら何やら読んでいる君の隣で、俺は静かに座っていた。別に羨ましくはないけど、何だか疎外感。でも君は盛り上がってるのなんか気にせず、頬杖をつきながら何かを読んでいる。

……話さないのかな、クラスの人と

だけど

こんな不安が湧いてきた時だった。

『おーはよっ！』

………ゎ…

『おはよー。あ、えっと。こちらギョンち…あ、ギョンス君ですよろしくどーぞー。ギョンちゃん、この子、ユリカ』

突然

君の前の席に現れた天使。

『ユリカです。よろしくね！ギョンス君』

顔が熱くなる。

『よ、よろしくお願い、いた、いたします』

キラキラが見えてきそうな笑顔が、俺の心の乱れを全て悟ってしまいそうで、俺はすぐに目を逸らした。

『あ、そうだ。ユリちゃん――』

こんなに可愛い人、初めて見た。芸能人に会ったときと同じ衝撃。それくらいユリカは群を抜いて可愛くて、おまけに感じも良い。

『うん。私はOKだよ。ギョンス君が良いなら』

『ありがと。ホント助かる！──てことで、ギョンちゃん』

俺のバディーに抱かれていた幻想の全てを

体現しているような子。

………え…！

だから君がした提案は

喜ばない男は居ないものだった。

『体育祭、私は出られないから、ユリカが、ギョンちゃんのバディー。OK？』

『……ぉ、OK、です』

『良かった。よろしくね。ギョンス君』

君が参加できない体育祭の練習と体育祭本番。ユリカと一緒に過ごすことになったのだ。俺は幻想を抱いて居なかったけど、やっぱり可愛いくて不便なことなんて無い。

それどころか

少し、いや、とても

鼻高々だった。

『おい！お前のバディーってこの子？！』

留学生の奴等もユリカに興味津々。みんなの理想が実在したのだ。俺に用が無いのに来る奴だって居たほど。

ただ一人を

除いては。

『松葉杖って…あぁ、今ジヨルが話してる子か』