１８３：テミン ページ33
…
『真っ直ぐ立って、はっきり話すんだぞ？』
『カンペはガン見すんなよ？』
『放送は見れないけど、録画しとくからな！』
『とにかく、…頑張ってこい。テミナ』
６月。
蒸し暑さが顔を見せるようになった空気に
ワクワク感が漂っているように感じるのは
夏のせいだけじゃない。
『テミナー、そろそろ着くからなー』
あれから１週間が経ち
俺は今日も寝不足。
『はーい！』
でも精神的にも体力的にも
とても良い状態だった。
レコーディングの朝のように
楽しみだけど
浮き足立ってはいない。
でもその理由だけは違う。
【テミナ聞いたぞ。来週、ユノヒョン達と放送見てるからな】
君を知る人達から連絡が来たのは
あの15秒の翌日になってからだった。
【私達は放送見れないけど、録画ちゃんと見るからね！ファイティン！】
思ったより反応は薄く、
どれも当たり障り無い激励の言葉。
【A、変わりなかった？夏の特番にEXOも呼ばれたから、久々に３人揃うな】
【おいテミナ！俺の姫は元気だったか？！】
その中で君の事を言及したのは
ジョンイナとヒチョルヒョンだけだった。
それに
あの５人からの音沙汰は無し。
泣いたはずのソルリはまた
何も無かった様に過ごしてるらしい。
後退はしていないけど
前進も思ったよりはしていないようだ。
でも今の俺は
全くもって前向きだった。
『着いたぞー』
放送の２時間前。
スタジオの駐車場に到着。
『はーい！──……？！』
そこからスタジオへの道を見て
俺の興奮は急に跳ね上がった。
『今朝は整理券待ちで3000人くらい殺到したってさ。定員200人なのに。通常放送での番組記録更新だとよ。やったなテミナ。じゃ、行くぞ』
車から降りるとこちらに向く
いつもより何倍も多い視線。
そして近づくと
それは歓声に変わった。
その中に見慣れた色が。
『テミナー！！！』
『MCファイティーン！！』
……来てくれたんだ…！
カムバじゃないのに
シャウォルの姿が見えて
更に気合いが入る。
SHINeeを代表して俺が与えられた仕事なのだと
ここに来て再認識。
『良いとこ見せなきゃな。テミナ』
中に入ると
マネヒョンは俺の肩を叩いて言った。
俺は頷いて返す。
そして
『お？テミナ！おはよ！』
控え室に入ると
元気に迎えてくれた笑顔に
『おはよ。A』
また更に心は頼もしく弾んだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 354人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
麦茶(プロフ) - 蘭さん» JBのファンの方に受け入れて頂き、とても嬉しいです(ToT) 場面が進んで、少しスピードを上げられそうです！ また推敲スランプになるまではテンポ良くの更新頑張ります！！ (2016年6月18日 19時) (
レス) id: eb92453c55 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - スランプ中なのですね＞＜私自身じぇぼむペンだったものですからとても嬉しく微笑ましい内容でスラスラと読み進めてきました^^あまり深く考え込まないといいのですが＞＜また最初から読み返して更新待っていますね(^^) (2016年6月10日 3時) (レス) id: ab4b941453 (このIDを非表示/違反報告)
麦茶(プロフ) - 蘭さん» コメントありがとうございます！ 更新が遅くて本当に申し訳ありません(T-T) 推敲スランプ中ですが、蘭さんのお言葉を励みに頑張ります！！ (2016年6月8日 19時) (レス) id: eb92453c55 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - 初めまして！実は楽しく読ませていただいておりました！お忙しい中大変だとは思いますが今後も楽しみにしておりますのでまた更新待っています^^ (2016年6月7日 17時) (レス) id: ab4b941453 (このIDを非表示/違反報告)
麦茶(プロフ) - つさん» 優しいお言葉ありがとうございます(T-T) (2016年4月2日 20時) (レス) id: eb92453c55 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：麦茶 | 作成日時：2015年7月17日 17時
