179:JB ページ29
…
"スペシャルMCの発表はこの後すぐ!
お見逃しなく!"
今週の一位は、先週カムバした男性グループ。
それを見届けると
俺達の意識はテレビから逸れた。
『キャンディーまだ見てくれない…』
ジェクスナは唇を尖らせて拗ねる。
…返信遅いと思うよ
君が早朝から動くのは、ドラマ撮影がある時。
そして大抵そんな日は、夜中まで撮影だ。
でも知ってる理由を詮索されたくないから
俺は皆に言わずにいた。
…今日も起きてようかな
ケータイを取り出し
君との会話に目を通す。
…今度はどんな役なんだろう
君のピースする手を見ると
今度こそ悪役じゃないのかもしれない。
そう思うと
自然と笑みがこぼれた。
すると突然、
"INFINITE、おめでとうございます!!──"
テレビから聞こえてきた声。
全員の視線がそちらに向いた。
…おぉ…
そこにはSHINeeの末っ子。
と言っても同い年だし
君と同じくらい大先輩だ。
"来週からのMCは、僕テミンと!──"
何より、君と同じく
同世代で格別な異彩を放つ存在。
そして
本当にスペシャルだな、なんて
暢気に心の中で呟いた時だった。
"──私、Aが担当します!"
……!!!
カメラが右隣を写すと現れた笑顔。
…マジかよ!
俺も釣られて
笑顔が込み上げてくる。
でも君が
………え……待てよ、つまり……
どんな人の隣に居るのかを認識すると、
うずく笑顔を、俺は焦らして引き留めた。
君が移籍した理由を
俺達はまだ誰も知らない。
でも円満移籍だと言いながら
徹底的な双方の遮断を目の当たりにしてきて、
穏やかなものじゃなかったのは
容易に想像できていた。
………和解できたって…こと…?
その確執が
遂に解けたという事なのだろうか。
……あ…
ふとまた、今朝の写真が頭を過る。
もう大丈夫って、そう言っているような
君のあのピース。
……あっ!!
閃いた瞬間
もう笑顔は抑えきれなくて、
安心の溜め息を吐きながら
俺は背もたれに寄りかかった。
…………本当に全部吹っ切れたんだな……
……良かった…
………………ホントに良かった…
"──ではまた来週!あんにょーん!"
そして
君が笑顔で手を振って
奇襲のような15秒が終了。
また明日には
世間は君の話題で持ちきりだろう。
伝説になりそうなこの夏が
俺も楽しみで仕方なかった。
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麦茶(プロフ) - 蘭さん» JBのファンの方に受け入れて頂き、とても嬉しいです(ToT) 場面が進んで、少しスピードを上げられそうです! また推敲スランプになるまではテンポ良くの更新頑張ります!! (2016年6月18日 19時) (レス) id: eb92453c55 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - スランプ中なのですね><私自身じぇぼむペンだったものですからとても嬉しく微笑ましい内容でスラスラと読み進めてきました^^あまり深く考え込まないといいのですが><また最初から読み返して更新待っていますね(^^) (2016年6月10日 3時) (レス) id: ab4b941453 (このIDを非表示/違反報告)
麦茶(プロフ) - 蘭さん» コメントありがとうございます! 更新が遅くて本当に申し訳ありません(T-T) 推敲スランプ中ですが、蘭さんのお言葉を励みに頑張ります!! (2016年6月8日 19時) (レス) id: eb92453c55 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - 初めまして!実は楽しく読ませていただいておりました!お忙しい中大変だとは思いますが今後も楽しみにしておりますのでまた更新待っています^^ (2016年6月7日 17時) (レス) id: ab4b941453 (このIDを非表示/違反報告)
麦茶(プロフ) - つさん» 優しいお言葉ありがとうございます(T-T) (2016年4月2日 20時) (レス) id: eb92453c55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:麦茶 | 作成日時:2015年7月17日 17時