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…
…え…？
レコーディング室に入ると
聞こえてきた音で立ち止まった。
オンニのカメラが私の顔をとらえる。
『お、来たか』
社長と録音スタッフさん達が
私に気付いて振り向いた。
私はまだ状況が掴めなくて会釈を返す。
その姿にみんな笑った。
『Aに預けてもらってたこの曲、やっと歌ってもらう事になったんだ』
そう言うと社長は
デモボーカル入りの物をまた最初から流した。
編曲で入れた少しの電子音と
原曲通りのギター音が優しく響く…ーー
中学２年生の頃。
まだＳＭに居た時
たくさんの思い出と共に作った曲。
移籍してからたまたま社長が私の練習を見て
気に入ってもらえたから、
すぐに提供を申し出た。
自分で歌わないのかって聞かれたけど
それは私には出来ない。
これはずっと守っていく約束。
大切な約束。
『どうだ？』
聴き終わると社長は私に聞いた。
私は大きく頷いて返す。
『良かった』
１つだけ引っ掛かる事。
それは
これを歌うのがきっと
『GOT7の次のアルバムに収録されるから』
君だということ。
『レコーディングにはAも参加出来るんだよな？』
社長がリアオンニに確認を取ると
私とオンニはレコーディング室を出て移動。
エレベーターに乗ると
オンニはビデオをしまった。
そしてボソッと私に聞く。
『初恋？』
脈絡が分からずに聞き返すと
『あの曲』
何の事か分かって私は頷いた。
するとオンニは ふーん って言った後、
ゆっくり動く階の表示を見ながらまた呟く。
『その人と作ったの？』
『？！？！』
私が驚いて隣を見ると
オンニは表示を見たまま
また意地悪に笑ってる。
『繊細な男目線の歌詞書ける程の人生経験、積んでないもんねAは(笑)』
でもそれ以上は
オンニが聞いてくることは無かった。
１階に着くと車に乗り込んで移動。
オンニは運転しながら仕事の電話をしていて
私は久々に浅く腰かけて窓の外を眺めた。
…元気かな？
"俺、ＳＭ辞めて留学行く"
曲が完成して間もなく
あの人は私にそう告げると
約束と曲を残して韓国を発った。
帰国を知ったのは３年前の春。
…また
会えるのかな…？
『着いたよー』
オンニの声を合図に深呼吸すると
懐かしい記憶をまた胸に隠した。
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麦茶(プロフ) - 326さん» コメントありがとうございます！！楽しみにして頂けて本当に嬉しいです(T-T) 更新頑張りますね！ (2015年3月6日 21時) (
レス) id: eb92453c55 (このIDを非表示/違反報告)
326 - 続き気になる
更新楽しみに待ってます (2015年3月6日 12時) (携帯から) (レス) id: 557f4cb4fd (このIDを非表示/違反報告)
麦茶(プロフ) - あいわしさん» いえいえ！コメント嬉しいです(^^) ドキドキしますか？！書いてるとそう思って貰える自信が無かったので、とても嬉しいです！ (2015年2月17日 17時) (レス) id: eb92453c55 (このIDを非表示/違反報告)
麦茶(プロフ) - NEOGYUNさん» コメントありがとうございます！毎日チェックして下さってるんですか！麦茶、感激です（ ＴДＴ)毎日更新出来なくて申し訳ないです(T-T) 内容で裏切らないよう頑張りますので、これからも読んで頂けると幸いです！！ (2015年2月17日 17時) (レス) id: eb92453c55 (このIDを非表示/違反報告)
あいわし(プロフ) - これからの展開にドキドキ…笑 どうなるか気になります！ あ、2回もコメントごめんなさい (2015年2月16日 20時) (レス) id: c9e469dcfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：麦茶 | 作成日時：2014年11月23日 6時
