▽ ページ29
福良「何があったの。拓朗くん泣きながらこっちに来たよ」
拓司「俺が知りたいっすよ…」
とソファに深く沈む。
福良「4月になりませんように…か」
伊沢から幼稚園での出来事、そしてさっきの話を聞く。
拓司「来週ランドセル買いに行くのすごく楽しみにしてたんすよ？それなのにいきなり…」
福良「ほんとどうしたんだろ」
ｺﾝｺﾝ
河村「話し中ちょっといい？」
福良「どうした？」
なんだか怖い顔をした河村が入ってくる。
河村「伊沢…お前！」
そういうなりソファに腰掛けていた伊沢の胸ぐらを掴みグイッと立たせる。
福良「ちょっと！やめなよ河村」
河村「福良は黙ってて！」
急に胸ぐらを掴まれた伊沢は放心状態だ。
とりあえず伊沢から河村を引き離しソファに座るように促す。
福良「急に胸ぐらなんか掴んでどうしたんだよ、らしくないじゃん」
河村「伊沢、お前ほんと最低」
拓司「は？」
福良「ちょっとちょっと2人とも喧嘩腰にならないで」
拓司「…すみません」
河村「………」
あー僕この部屋から抜け出したい。何この険悪なムード。
河村「拓朗くんが言ってたんだよ。僕が良い子じゃないからパパと一緒にいられないんだって」
拓司「え？どういうことですか？」
河村「お前の誕生日の日の帰り道に光ちゃんに話している内容が聞こえたんだって」
拓司「あのとき起きてたのか…」
福良「なになに話が読めないんだけど」
拓司「いや、その…」
とこの前光ちゃんに話した内容を伝える。
________
山本side
福良さんが伊沢さんの元へ行って数分。
拓朗「ﾋｯｸﾋｯｸ」
未だ泣き止もうとはしない拓朗くん。
河村「山本、ちょっと抱っこ代わって」
山本「分かりました」
河村さんに拓朗を預ける。
拓朗「…ﾋｯｸ たっくん……」
河村「拓朗くんの心の中に悲しい虫さんがいるみたいだね、どう？僕たちにお話して虫さん追い出してみない？」
拓朗「悲しい虫さん？」
河村「そう。拓朗くんのここに悲しい虫さんがいるから涙が止まらないんだと思うよ？」
"ここ"と胸の辺りを軽く叩く河村さん。
拓朗「……あのね」
拓郎くんが話し出した内容は衝撃が走るものだった。
河村「あいつ許さねぇ」
山本「河村さん！」
須貝「河村！」
バンっと荒々しくドアを開け執務室を出て行く河村さん。
あんな感情を表に出した河村さんを初めて見た僕は少し怖くなってしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 98人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まーちん(プロフ) - みるくてぃーさん» ありがとうございます。そういったコメントが励みになっています。引き続き楽しんで頂ければ幸いです！ (2020年9月18日 14時) (
レス) id: ea8e886a56 (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー(プロフ) - まーちんさん» そうだったんですね。気づけて良かったです。このシリーズがとても好きでとても楽しませて貰ってます〜、また更新を楽しみにしてます！ (2020年9月18日 0時) (レス) id: c5c88d3947 (このIDを非表示/違反報告)
まーちん(プロフ) - みるくてぃーさん» みるくてぃーさん コメントありがとうございます。まだ非公開のものを載せてしまっていました。申し訳ございません。ご指摘頂きありがとうございました。 (2020年9月17日 18時) (レス) id: f2747088a0 (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー(プロフ) - コメント失礼します。43ページの内容、間違えてないですか？前話と繋がりが無いのですが… (2020年9月17日 17時) (レス) id: c5c88d3947 (このIDを非表示/違反報告)
まーちん(プロフ) - りあさん» りあさん いつも読んでいただきありがとうございます！そろそろ過去のお話も書こうかな…と思っておりますので、引き続きお楽しみ頂ければ幸いです。 (2020年9月13日 8時) (レス) id: f2747088a0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まーちん | 作成日時：2020年9月4日 23時
