ずっと、一緒

▽ ページ28

拓司side

本当はこれから撮影があったのだが訳を話し幼稚園に拓朗を迎えに行く。


拓司「すみません、伊沢拓朗の父親です」

◯◯「あ、伊沢さん。お迎えありがとうございます」


保健室に顔を出せば◯◯先生とベッドで寝ている拓朗が。


◯◯「泣き疲れちゃったみたいで。起こさないでそのままお家に連れて帰ってあげてください」

拓司「分かりました」

◯◯「短冊の件、お家で少し話して頂けませんか？あのまま飾るとまたお友達に色々言われてしまうと思うので…」

拓司「そうですね、話聞いてみます」

◯◯「よろしくお願いします」


寝ている拓朗を抱き上げて幼稚園を出る。


オフィスへと車を走らせていると目を覚したのかパパ？と声がする


拓司「拓朗おはよう。ちょっと早めにお迎え行ったんだ。パパとオフィスでのんびりしよ？」

拓朗「…うん」


オフィスに到着すると福良さんが出迎えてくれる。


福良「おかえり〜」

拓朗「ただいま…」

拓司「撮影出来なくてすみません」

福良「撮影なんていつでも出来るんだから気にしないの。それより話聞いてあげて？撮影部屋使っていいから」

拓司「気遣ってもらってすみません。少し話してきます」

________


拓司「拓朗、パパの目見て？」

拓朗「…うん」

拓司「先生からね短冊に拓朗が何て書いたか聞いたの」

拓朗「……………」

拓司「別にねどんな願い事を書いたっていいんだよ？ただ、どうして4月になってほしくないのかなぁって」

拓朗「……………」

拓司「言いたくない？」

拓朗「……………」

拓司「拓朗…」


とうとう拓朗の目から涙が溢れた。


拓司「ほらすぐ泣かないの。もう小学生になるんだから」

拓朗「…ﾔﾀﾞ」

拓司「ん？」

拓朗「僕小学生なんかなりたくない！ランドセルもいらない！4月なんて来なくていい！」


そういうなりバタンと撮影部屋の部屋を出て行く。


福良side

執務室で今後の企画の話をしていると


拓朗「うわーーん」


と拓朗くんが泣きながら執務室に入ってくる。


山本「拓朗くんどうしたの？」


入り口の近くにいた山本が拓朗くんを抱き抱える。


福良「僕ちょっと伊沢のところ行ってくる。山本、拓朗くんのことよろしく」

山本「はい。よしよしジュース飲む？お菓子食べる？」


山本が拓朗くんに声を掛けているのを横目に僕は撮影部屋へと向かう。


ｺﾝｺﾝ


福良「伊沢？入るよ？」

拓司「福良さん…」


撮影部屋に入るとソファに座り俯いている伊沢の姿が。

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