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NAOTOSIDE
「幸せだよ?」
俺の質問にすぐにそう答えるA。
子供みたいな顔で笑ってた。
「スタイリストとしてだけじゃなくて、アパレル事業の仕事までさせてもらえて本当に勉強になるしこんな贅沢ないよね。なにより楽しいしもうまじで感謝しかない。」
「ならよかった。ちょっと心配してたけど安心したわ。」
「うん。本当にありがとね。」
あー、そんな真っ直ぐな瞳で見んなよ。
日に日に大きくなる自分の中の黒いモヤモヤを隠すのに必死なんだから。
珍しくメガネかけてんなって思ったとき、すぐに臣のだと気が付いて余裕がなくなった。
臣からAと同じ香りがしたとき、そういうことなんだなって納得する自分もいた。
感情が忙しくてもう何も考えたくねーわ。って仕事に逃げたりして。
それでもふとした時に会いたいなって頭に浮かぶのはAの笑顔で。
こうやって大阪まで追いかけてきてんだから相当ヤバイ。
「なー、」
「ん?」
聞いてどうすんだよ。
頭ではそう思ってるのに俺の口は動く。
「...臣と寄り戻した?」
「...なんで?戻ってないけど。」
ないない。なんて笑ってるけど、先に否定しないってことはもう気持ちは自覚してんだろうな。
「戻るのも時間の問題だったりして。」
...
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あお(プロフ) - meguさん» ご丁寧にありがとうございます。meguさんはとっても嬉しいお方ですね。そんな方に読んでいただけて嬉しいです。今後もよろしくお願いします。 (2021年2月6日 4時) (レス) id: e7291e172f (このIDを非表示/違反報告)
megu(プロフ) - 誤解をさせてしまったら申し訳ありません。更新のスピードは気にしていません。それよりお話の内容の方が大切ですから。久しぶりにドキドキする、大好きだなと思える小説に出会えました。本当にありがとうございます。あおさんのペースで書いてくださいね。 (2021年1月19日 18時) (レス) id: f00810db22 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - meguさん» コメントありがとうございます。そんな風に言っていただけるなんて嬉しくて泣いちゃいそうです。更新の遅さは本当にごめんなさい...。頑張りますのでお付き合いいただけたら幸いです。 (2021年1月19日 17時) (レス) id: e7291e172f (このIDを非表示/違反報告)
megu(プロフ) - 更新が遅かったとしても、読んだらそんなこと忘れてしまうくらい切なくて苦しくて、でもきゅんとする素敵な作品をありがとうございます。最後まで大切に読ませていただきます。登坂さんをこんなに素敵に描いてくださること、とても嬉しいです… (2021年1月19日 2時) (レス) id: f00810db22 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - ユキさん» こちらこそありがとうございます。全然更新出来なくて本当に申し訳ないです。 (2020年10月26日 16時) (レス) id: 652c381dd6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あお | 作成日時:2020年6月22日 12時