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「それで、臣君のこと避けてんの?」

「避けてはない。たまたま会わないだけ。」

直人さん達と飲んだ日から1週間。
玲於が言ってた炎上なんとかは調べる気にもならないし、ましてや本人に直接聞くことなんか出来なくて。
そんな時、丁度飲みたい気分だとセリカから連絡が来た。
職場の愚痴や恋愛事情を聞いているうちに、自分の状況も話していて...
わかりきってる。なんて呆れたように笑うセリカだった。

「より戻せばよくない?臣君もまだAのこと好きなんじゃないの?」

「それは違うんだよなー。」

「じゃあ、一生片想いしてな。メンヘラかまってちゃん。」

「それやめてよ。」

玲於に言われたって言ったらどうやら気に入ったようで、ケラケラ笑いながら何回もそう呼んでくる。
ただ必要以上に深く聞いて来ないのがセリカのいい所で。
うまく言葉にするのが苦手な私はこういう所に救われてるんだ。

「前にさー、あの...、別れた時とかも理由聞いて来なかったよね。」

「だってA、完全に自己完結型じゃん。そんな人に突っ込んで聞いたって面白くないし。」

自己完結...、
直人さんにも言われたっけ。
間違いだらけなのにね。

「だから、Aの周りにはお節介野郎が集まるんだよ。」

「...そうかも。」

「あー、私もそんだけ一途に誰かを想ってみたいよ。星の数ほど男はいるっていうのにさー。」





「星じゃなくて、月がいいんだよ。」

ふと漏れた本音。
小さな声はセリカにも届いて、そっかそっかと笑ってくれた。
その顔が優しくて、やっぱり私は人に恵まれてる。
そう思った。





酔いをさまそうと歩く独りの帰り道。
見上げた空には星と月。
せまいせまい東京の空。
星が輝けば輝くほど、月が消えてしまうんじゃないか。
そんな気がして慌てて手を伸ばした。

届くはずなんかないのに。

届いてはいけないのに。





あー、やっぱり私メンヘラだわ。





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設定タグ:三代目JSOULBROTHERS , 登坂広臣 , NAOTO   
作品ジャンル:恋愛
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あお(プロフ) - meguさん» ご丁寧にありがとうございます。meguさんはとっても嬉しいお方ですね。そんな方に読んでいただけて嬉しいです。今後もよろしくお願いします。 (2021年2月6日 4時) (レス) id: e7291e172f (このIDを非表示/違反報告)
megu(プロフ) - 誤解をさせてしまったら申し訳ありません。更新のスピードは気にしていません。それよりお話の内容の方が大切ですから。久しぶりにドキドキする、大好きだなと思える小説に出会えました。本当にありがとうございます。あおさんのペースで書いてくださいね。 (2021年1月19日 18時) (レス) id: f00810db22 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - meguさん» コメントありがとうございます。そんな風に言っていただけるなんて嬉しくて泣いちゃいそうです。更新の遅さは本当にごめんなさい...。頑張りますのでお付き合いいただけたら幸いです。 (2021年1月19日 17時) (レス) id: e7291e172f (このIDを非表示/違反報告)
megu(プロフ) - 更新が遅かったとしても、読んだらそんなこと忘れてしまうくらい切なくて苦しくて、でもきゅんとする素敵な作品をありがとうございます。最後まで大切に読ませていただきます。登坂さんをこんなに素敵に描いてくださること、とても嬉しいです… (2021年1月19日 2時) (レス) id: f00810db22 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - ユキさん» こちらこそありがとうございます。全然更新出来なくて本当に申し訳ないです。 (2020年10月26日 16時) (レス) id: 652c381dd6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あお | 作成日時:2020年6月22日 12時

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