花歌３

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「じゃあ次は顔を寄せ合って何枚か撮りますねー！」


２人の撮影を少し離れたところから見守る。
うん。幸せそうだ。

私もいつか結婚するのだろうか...
その時隣にいてほしいのは誰でもなく彼がいいと思う。
諦めていたはずなのに本当に人間は欲深い生き物だ。





「アサミちゃん綺麗だね。」


すぐ後ろから聞こえた声に驚いて振り返るとサングラスをかけた彼がいた。


「えっ！なんでいるの？」

「あー！臣さんだー！」


撮影を終えたアサミが手を振りながら近づいてくる。


「みんなまだ着替えてるんだよね。」

「そっか。無理言っちゃって本当ごめんなさい。」

「全然。誘ってもらって嬉しかったよ。」


笑いながら話す２人に全くついていけない。
そんな私の様子を見てさらに爆笑している。


「俺が直人君に一緒に撮ってくれない？って声かけたんだ。」

マコトさんがそう説明してくれた。


「おまたせー！」

直人さんを筆頭にスーツを着たみんながぞろぞろとやって来た。
よく見たら彼もしっかりスーツを着てる。


「驚いた？」

そう言う彼に軽くパンチをすると「はははっ」と笑っていた。


「みなさん、Aさんにばれないように必死でしたからね。」

佐藤さんの言葉にアサミが続ける。

「大切な人と大切な人達。何か一つでもかけちゃいやなんだ。私欲張りだからさ。」


「待って、これ前撮りやんな？」

健二郎さんの言葉にみんなが笑う。
止められない涙を剛典くんが拭ってくれた。


隣を見上げれば優しく微笑んで頭を撫でてくれる彼。


「みんなありがとう...。」








たくさんの緑とお花が咲き誇るガーデンで撮った写真はLDHウエディングのホームページに載せられ大反響だった。





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