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お互いに打ち合わせがあるからすぐにお別れになったけど、去り際さりげなく握られた手が熱い。
さらっとそういうこと出来ちゃうんだもん。本当にずるいよね。


打ち合わせ中「ご機嫌ですね、なんかいい事ありました?」なんて聞かれちゃうくらい少しだけでも会えたことが嬉しい私はやっぱり単純な人間なんだろう。

その事を彼に伝えたくてメッセージを入れるとすぐにかかってきた電話。


「打ち合わせ終わった?」
「うん、今終わって会社戻るとこ。」
「どこ?」
「あーっと、あのベンチの近く歩いてる。」
「そこにいて。」


何度も歩いた川沿い。
路地に入ればもう来ることはないと思っていたベンチ。


腰かけると前から歩いてくる彼が見えて自然に頬が緩む。
「お疲れ」と言いながら隣に座ると何かを考えているのか眉間に皺を寄せて空を仰いだ。


「なんかすげー前のことみたい。」


ぼそっと呟いた彼の声は少しだけ悲しそうで、私がそうさせたんだと思うと心が痛くなった。
出逢った場所であり、別れを決意した場所。


「もう来ないって決めてたんだけどな。」

なんでこの近くにいるんだよって笑うからいつか言ってくれた言葉を今度は私が伝える。

「そういう運命なんだよ。」



冷たい風が吹いた。
もうすぐ冬が始まる。
出逢って2度目の冬。



「この場所を悲しい思い出にするんじゃなくてこれから先いつ思い出しても笑ってられるように...広臣と私にとって大切な場所だから。」


「...ほんと男前だよね。」


そう言って笑った彼を心底愛しく思う。
しっかりと繋がれた手から伝わる体温が1人じゃないって教えてくれる。


「寂しくさせるし不安にさせる事もあると思うけど...」




彼の瞳に私が映った。




「たぶん一生、Aに恋してくから。だからずっと隣にいてよ。」


「ねー、耳まで真っ赤だよ?」


「うるせっ。」とそっぽを向いた彼。
言葉にして伝える大切さと伝える相手がいるという喜びをこれからも大事にしていこう。


この場所で誓うんだ。


なにがあってもこの手を離さないと。


一生、彼に恋していくと。





...

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設定タグ:三代目JSOULBROTHERS , 登坂広臣 , 岩田剛典   
作品ジャンル:恋愛
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あお(プロフ) - みーやんさん» ありがとうございます。そう言っていただけて本当に嬉しいです。頑張ります! (2020年2月5日 14時) (レス) id: 9c6435a544 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - shireyさん» こちらこそありがとうございますです。花歌いいですよね。すごく好きなんです。 (2020年2月5日 14時) (レス) id: 9c6435a544 (このIDを非表示/違反報告)
みーやん(プロフ) - 完結おめでとうございます。そしてありがとう!素敵な作品だった7人の絆がとても伝わった作品です。この臣くん大好きです私は(笑)次の作品楽しみにしてます (2020年2月2日 19時) (レス) id: fc5b4935bc (このIDを非表示/違反報告)
shirey(プロフ) - ステキなお話で心があったかくなりました(;_;)すてきな作品をありがとうございます!改めて花歌、、いい歌だなって思いました^_^ (2020年2月2日 9時) (レス) id: eae9c1c1ca (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - 桜さん» もったいないお言葉ありがとうございます。登坂さんらしさを意識していたのでとても嬉しいです。私も応援しています。 (2020年1月31日 5時) (レス) id: 1045023487 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あお | 作成日時:2020年1月17日 3時

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