118 ページ18
...
ツアーが始まって忙しい彼とは会えない日々が続く。
私も私で仕事に追われる毎日。
会えない時間が長ければ長い程、彼の事を愛しく思うし、次に会った時の嬉しさが増す。
綺麗事でもなんでもなくて純粋にそう思えるのは彼の愛がとても深い物で惜しみなく私に与えてくれているから。
少しだけ、ほんの少しだけ、我儘言っちゃいそうな時は宝物を見返すんだ。
みんなで撮った写真や彼からのメッセージを読んでいるだけで心が温かくなる。
こういう時間もいいなって思えてきちゃう私は単純で能天気な人間なんだろう。
「お疲れ様です。Aです。」
「お疲れ様です、少々お待ちください。」
相変わらず綺麗なLDHの受付のお姉さんの笑顔に癒されていると騒がしい声が聞こえてくる。
声の方向に目をやればわちゃわちゃと話しながら歩いている団体様。
ジャージ姿さえ格好いい7人とスタッフさん達だ。
まともに顔を見たのは1ヵ月ぶりくらいかな?
久しぶりにみる彼にときめいてしまうのはしょうがない事だよね。と自分の中で納得する。
「おーAじゃん!久しぶりー!」
すぐに私に気付いて駆け寄ってきてくれるみんなに嬉しさが込み上げた。
彼だけがポケットに手を突っ込んでのそのそと歩いて来る。
は?なに?という感じで余裕な態度だけど、口角が上がってるの私は見過ごしてないからね?
同じ気持ちでいてくれてるって思っていいよね?
「ご無沙汰してます。ツアーの方は順調ですか?」
「もうばっちり!」
笑顔が眩しい直人さん。
それぞれきらきらした顔をしているから本当に楽しいんだろうなっていうのが伝わってくる。
「久しぶり。」
隣に並んで少し照れくさそうに言う彼に「うん。元気?」と返せば優しく微笑んで頷いた。
なんてことない会話すら嬉しくてやっぱり大好きだなって実感する。
「A、ファイナル来てくれるんでしょ?」
「あ、そうだ!アサミの分まで用意してもらってありがとうございました。」
隆二くんに聞かれてちゃんとお礼を言ってなかったことを思い出した。
日程の決まっていなかったライブは東京ファイナルに決まり改めてチケットをもらった。
しかもアサミの分まで。
「楽しみすぎてたくさんグッズ買っちゃいました!」
「何この可愛い子!」
直人さんがメンバーを見ながらそう言うと、健二郎さんが笑いながら私の頭をわしゃわしゃした。
...
429人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「登坂広臣」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あお(プロフ) - みーやんさん» ありがとうございます。そう言っていただけて本当に嬉しいです。頑張ります! (2020年2月5日 14時) (レス) id: 9c6435a544 (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - shireyさん» こちらこそありがとうございますです。花歌いいですよね。すごく好きなんです。 (2020年2月5日 14時) (レス) id: 9c6435a544 (このIDを非表示/違反報告)
みーやん(プロフ) - 完結おめでとうございます。そしてありがとう!素敵な作品だった7人の絆がとても伝わった作品です。この臣くん大好きです私は(笑)次の作品楽しみにしてます (2020年2月2日 19時) (レス) id: fc5b4935bc (このIDを非表示/違反報告)
shirey(プロフ) - ステキなお話で心があったかくなりました(;_;)すてきな作品をありがとうございます!改めて花歌、、いい歌だなって思いました^_^ (2020年2月2日 9時) (レス) id: eae9c1c1ca (このIDを非表示/違反報告)
あお(プロフ) - 桜さん» もったいないお言葉ありがとうございます。登坂さんらしさを意識していたのでとても嬉しいです。私も応援しています。 (2020年1月31日 5時) (レス) id: 1045023487 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あお | 作成日時:2020年1月17日 3時