【募集企画】東方幻想記録物語 25巻 (ページ34)

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巻き込まれ体質と無茶ぶり神々のコンボマジでいい加減にしろ　神樂ページ34

「何なのよマジでクソッタレが！」

幻想郷上空、幻想郷屈指の苦労人こと一条神樂は突然の面倒事の応酬に思わずエア台パンする。
つい先ほどまでただ見回りをしていただけだったにも関わらず突然世界が災害級の地獄絵図と化し、何やら面倒そうな奴が異変起こしました発言をして今や幻想郷中が大パニックだ。

何でこうも幻想郷では月1ペースで厄介な事が起こるのかと頭を抱える。だが、そんな事をしている場合では無いのも事実だ。巫女としての仕事だとか関係無くこんな地獄絵図御免だし、何やらムカつく主犯共をいつまでも愉悦に浸らせている訳にもいかない。

「…は～、めんどくさ…ん？」

そこで神樂は目を丸くする。雨がひどすぎてロクに景色など見えなくなってしまったのが、目を凝らしてみると真下は残虐非道な管理人がいる事で有名な太陽の畑だ。そして、そこに建つ一軒家の中にいたのは―

「…乗っ取られた…！？どういうことなんだ！？」

つい1ヵ月前共に異変を解決した、スーパー行き当たりばったりヒーローこと日彩木照輝だった。しかもその横には慌てた様子の風見幽香がおり、何やら只事では無い内容を話している。

「取り敢えず私は、皆に連絡してくるわ。照輝はゆっくりしてなさい。」

そこまで言って幽香は飛んで行ってしまう。取り残された照輝の様子を見ると当然と言うべきかゆっくりなんてしていられない様子で、そわそわと部屋中を歩き回っている。

ﾊﾗ…

『良いじゃん、一緒にいてあげなよ by神一同』

「・・・」

ある意味予想通りの神託に手紙を睨み付けた後、ため息を吐いて地上に降り立つ。

ｶﾞﾁｬ

「ん、誰…え！？神樂！」
「そうよ神樂よ。で、今どういう状況？」

「いや、何か来たら幽香が倒れてて、剣城もいないと思ったら起きた幽香が剣城が乗っ取られたって言いだして…ていうか、急に雨が降り始めてるけどもしかして何か関係あるのか…！？」

「…さあ、私は異変の主犯じゃないからわからないけど。ただ、風見幽香程の強者が倒されたという状況に突如として巻き起こったこの災害級の惨状…ま、無関係では無いわね」

「って事は…やっぱり異変だよな！？よし…」
「待て待て待て待てバカバカバカ」

そうと決まればと言わんばかりに駆け出そうとする照輝を、神樂は持ち前の握力でがっちりと止めた。

「あんたね…幽香にゆっくりしててって言われたの忘れたの？」

「忘れてないんだぞ？でも、異変が起こってるのによその家で待つだけなんてヒーロー失格なんだぞ！」

「あんたの言いたい事はわかるわよ？でも…」

「「・・・」」

「「…うーん…」」

豪雨が降りしきる窓越しに、二人の異変解決者は考え込んだ。