【募集企画】東方幻想記録物語 25巻 (ページ31)

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それはまるで幽香ページ31

ー瞬間、二人から夥しい数の弾幕が放たれた。
衝突しあう二人の弾幕。
険しい表情で弾幕を放って行く幽香に対し、アニマは余裕の表情。

「…フン。」

―アニマは幽香の目の前へと瞬間的に移動。
その右手には、チャージされた黒い光弾があった。

「黒弾「ブラッドムーン」。」

幽香は傘でそれを防ぐも、光弾の爆発に巻き込まれ吹き飛ばされる。

「ううっ…！防御したのに…何という威力よ…！」
「さあ…これならどうかしら？黒弾「シャドウコメット」。」

次に放たれたのは、高速の弾幕。
奇襲が如く放たれた光弾は、幽香の身体を次々と傷つけていく。

「ううっ…やってくれるわね…。」
「フン…もう終わりにしてあげるわ。」

アニマは再び高速の弾幕を放つ。

「…まだよ！」

プッツーーン ! ! !

幽香は、放たれた弾幕を回避しながらアニマへと急接近。傘での渾身の一撃をアニマに加えた。
ガードしながらも、大きく後ずさるアニマ。

アニマはガードを解き体制を立て直す。
―と、目の前から幽香の姿が消えていた。

「…剣城を…。」

幽香は、アニマの背後で自身の武器に最大限のエネルギーを溜めていた。

「返せえええええええええっ！」

"百花繚乱マスタースパーク"。
それは彼女の最大最強のラストワード。
極太のビームが幽香の傘から放たれ、アニマへと迫り直撃。
大爆発が、太陽の畑を覆った。

大爆発を見届けた幽香は着地。

「…はあ…少し、やり過ぎたかしらね？」
「ええ、私の幻相手にやり過ぎよ。」

アニマの声が、背後から聞こえた。
振り向く幽香。しかしそこにアニマの姿は無かった。

「え…何所に…！」
「やっぱり、貴方の力は凄まじいようね。」

辺りを見回す幽香。アニマは、幽香の真上に居た。

「…面白いものを見せてあげる。」

アニマは指を鳴らす。
―瞬間、幽香の脳内に、音が響き始める。
それはまるで…幽香の理解を超越していた。

(こんな…こんなの…まるで…！！！)

幽香は薄れゆく意識の中、同じような力を使っていた一人の幻想郷の住人を思い出した。

(ディアボロ…エックスバレット…。)

それを最後に、幽香の意識は吹き飛んだ。