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未明 幽香 ページ30

―幽香の目がゆっくりと開き始める。

「…ここ…は…?」

そこは、幽香の家。

「あ、起きたのか!?」
「…あなたは…照輝…?」

この一ヵ月の間で、剣城とすっかり仲良くなっていた照輝の姿がそこにはあった。

「…あっ!大変よ照輝!」
「…っ…一体…どうしたんだ?」
「…剣城が…乗っ取られたのよ。」

幽香の言葉に耳を疑う照輝。

「…乗っ取られた…!?どういうことなんだ!?」
「…事の発端は、今日の…未明くらいだったかしら。」

―――――――
数時間前、未明。
眠りから目を覚ました幽香。

「…まだ…暗いわね…。」

幽香がこの時間に目を覚ますことは珍しい。
―だが、幽香は、とある異変に気付いた。

「…え…?剣城が…居ない…。」

―そう、隣のベッドで眠っていた筈の剣城が居ないのである。

「…何故…!」

と、幽香はふと窓の外を見る。
ーそこには、太陽の畑から離れていく剣城の姿があった。

「…こんな時間に…何故…?」

幽香は家を飛び出し、剣城を追いかける。

「こら剣城ー?どうしたの?こんな時間に。」

剣城を諭すように話しかける幽香。
剣城は足を止める。
―そして、

「…ッ!!」

振り向き、手から黒いエネルギーの刃を生み出し幽香に襲い掛かった。

「なっ…!」

幽香は咄嗟に傘を構えてガード。

「剣城…一体…!」

いきなり襲い掛かってきた剣城に幽香は怒りの眼を向ける。
―と、幽香は剣城の眼がおかしい事に気付いた。

「…違う…あなた、剣城ではないわね!」

幽香は思い出したかのように叫ぶ。

「…流石は幻想郷最強クラスの妖怪。侮れないわね。」

―明らかに剣城のものではない、凛とした女性の声がした。
そして、剣城―だったものは、自身の姿を変えていく。

「久しぶり…と言った方が良いかしら?私は…アニマ。」

―剣城だった者は、自身の姿を女性の姿に変える。
そして、幽香に殺気を向けるのであった。

「一体…どういう事よ…剣城は!?」

状況を飲み込むことの出来ていない幽香が叫ぶ。

「風原剣城は、私が"取り込んだ"。"器"としてね。」
「"器"…?何が何だか分からないけど…。」

幽香は傘、そして殺気をアニマへと向け言い放つ。

「剣城は返してもらうわ。」
「やってみろ…。風見幽香。」

それはまるで 幽香→←胎動 アニマ



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フウ(プロフ) - 続編作成いたしました!リンクはこちらから【https://uranai.nosv.org/u.php/novel/kazami13359/】 (7月26日 11時) (レス) id: b910a0dd1c (このIDを非表示/違反報告)
フウ(プロフ) - 続編作ります! (7月26日 11時) (レス) id: b910a0dd1c (このIDを非表示/違反報告)
雨宮鳳花(プロフ) - 一挙二話更新させていただきます! (7月26日 9時) (レス) id: 460ec6fb5a (このIDを非表示/違反報告)
雨宮鳳花(プロフ) - では、更新させていただきます! (7月25日 22時) (レス) id: 460ec6fb5a (このIDを非表示/違反報告)
朝宮藍良@元十六夜紅葉(プロフ) - 雨宮鳳花さん» もしよければ続きお願いします! (7月25日 16時) (レス) id: 25ee4b6236 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サナティ x他5人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/  
作成日時:2023年7月13日 13時

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