【募集企画】東方幻想記録物語 25巻 (ページ29)

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胎動アニマページ29

幻想郷の各地で、災害が起こった。

「…始まったようだな。」

アニマは災害が起こっている幻想郷の世界を眺めながら呟く。

「さて…まずはあそこよ。」

アニマは何処かへと飛んでいく。

――――――

「ちょっとちょっと…まずいんじゃないの？」
「しばらく平和だと思ったら…こんな事になっちゃって…。」

一軒家組の家、幻想郷中で起こっている災害は、この家からも見ることが出来た。
と…。
一軒家組の家のインターホンが鳴った。

「…こんな時に客…？」

嫌々ながらも、真央は客人を出迎えに行く。
そこには、剣城の姿があった。

「はーい…って剣城！？」
「おう…皆…。ホントは遊びに来たんだけど急にこんな事になっちまって…入らせてくれねえかな？」
「良いよ！あがってあがって！」

真央は剣城を一軒家組の家の中へと迎え入れる。

「お客さんだよー皆ー。」

剣城を歓迎する一軒家組の面々。

「それで…今は何やってるんだ？」
「ああ、これは絶対に異変だからね、どうにかあのクソッタレをぶっ飛ばせないかって。」

怒りに鼻息を荒げて言う真央。
同じ部屋には志貴や零、宏太、咲、和華、梢、エデルなどの一軒家組主要メンバーが揃っており、事態の重さを伺わせる空気となっていた。

「取り敢えず、今回の異変はこれまでの事態とは訳が違う。幻想郷中に大災害。止めないとこの家まで巻き込まれるよ。」

異変対策の会議が30分程度続いた後、いつもより真剣な表情で真央は語る。

「今回、幸いなことに能力の封印は無い。つまり、こっち(一軒家組)にも解決のチャンスはある。」
「そうだね。あとはどうやって元凶を探し出すか…。」
「そこは…前みたいに手分けしてやるってのが一番だと思う。」

―などと、方針は固まり始めていた。
ーと、

「…悪い、俺トイレ行って来る。」

剣城が手を挙げる。

「ああ、行ってらっしゃーい。」

真央は剣城を送り出す。
―この時の一軒家組メンバーには、剣城の姿をした者こそが異変の元凶の一人－アニマであると、誰も思わないのであった。