Get over the "sin" レイカ ページ15
「罪と罰『罪深き者に救済を』」
詠唱と共に解き放たれた夥しい数の弾幕。
「罪…これは、私が戦場で
レイカは目を閉じ、息を限界まで大きく吹き出す。
これは、彼女が全力を出すためのルーティン。
「ならば私はその罪を乗り越える!一斉発射『Salvo』!」
レイカは機銃、そしてミサイルを全力発射。向かってくる弾幕を次々と打ち消し突き進んでいく。
「ほう…だが、この物量を相手では無理があるのではないですか?」
「確かに予想以上ね。最終手段なのも頷ける。―なら、こちらも切り札よ。特殊兵装『プロトテイラー』!」
彼女の装備していたミサイルポッドが砲台のようなものに変わり、そこからレーザービームが放たれた。
「レーザー…!?」
「私の世界では開発途中の代物だがな。これで道は拓けた。」
そう。放たれたビームによって弾幕は貫かれ、道が一直線に拓かれた。
「これでチェックメイトよ。空戦機動『OverBoost』。」
その瞬間、レイカに装着されていた装甲が一部パージされ、アフターバーナーやスラスターなど、全ての加速装置が全力稼働。拓かれた道を突き進んでいく。
「なっ…!」
「これで終わりだ!」
レイカが突き出した機銃がカイルに直撃。カイルは吹き飛んで行った。
「…はあ…はあ…はあ…。拘束する…。」
レイカは装備を解除し、ズボンからワイヤーを取り出し、カイルに巻き付けた。
「拘束完了…目標を追跡する。」
レイカは能力で装備を再び展開。再び飛び立たんとする。
「行く前に聞かせてください。」
「…何だ?」
「…貴方は戦場で多くの者を殺してきた。あなたは、その罪についてどう考えてるんですか?」
レイカは一瞬考え、答えた。
「…仲間、そして国の為とは言え、私が犯してきた罪は数知れない。…だからこそ、私は戦争をこれ以上繰り返させる訳にはいかない。」
「それで…?その戦争とやらが起こったら…?」
「それを止める為に、私は戦う。…覚悟は出来ているわ。」
「…もう一つ。あなたの最期…あなたは仲間を守り、散っていった。どうしてですか?」
「…アイツらは、私を、"人"の域に止めてくれた。」
レイカは彼女の仲間…ヒノトリ隊のメンバーを想いながら言葉を紡ぐ。
「…只戦うだけの"修羅"になりかけていた私を止めてくれた。恩人たちだからよ。」
レイカはそう言い遺し飛び立つ。
それを見送りながら、カイルは眼を閉じポツリと言った。
「…負け…ですね。」
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フウ(プロフ) - 続編作成いたしました!リンクはこちらから【https://uranai.nosv.org/u.php/novel/kazami13359/】 (7月26日 11時) (レス) id: b910a0dd1c (このIDを非表示/違反報告)
フウ(プロフ) - 続編作ります! (7月26日 11時) (レス) id: b910a0dd1c (このIDを非表示/違反報告)
雨宮鳳花(プロフ) - 一挙二話更新させていただきます! (7月26日 9時) (レス) id: 460ec6fb5a (このIDを非表示/違反報告)
雨宮鳳花(プロフ) - では、更新させていただきます! (7月25日 22時) (レス) id: 460ec6fb5a (このIDを非表示/違反報告)
朝宮藍良@元十六夜紅葉(プロフ) - 雨宮鳳花さん» もしよければ続きお願いします! (7月25日 16時) (レス) id: 25ee4b6236 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サナティ x他5人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/
作成日時:2023年7月13日 13時