マネージャーなんて務まりません

音駒の3人 ページ37

この状況はまじでやばい。

黒尾はほんとに鬼の形相だし

研磨は無言だし

「泣いてたの？A」

無言を切り離すように研磨が話す

「ああ。泣いてたよ。」

「理由はきいたんか？」

「聞かなかったけど、きっと泣かなかったんだろうな。って思ったよ」

「鬼先輩もたまには役に立つな」

「おい、それどう言う意味だよ」

「きっと俺たちじゃダメだったから」

研磨が申し訳なさそうに下を見ながら言う

「とりあえず、起こさないと練習行けないぞ。鬼先輩♡」

とりあえず篠原の体をゆすり起こす

目を擦りながらゆっくり起き上がると

研磨とクロの姿を見て驚く

「眠り姫やっとお目覚めか？」

「俺たちの練習みてないじゃん…」

“ごめんごめん！今からしっかりみるよ！“

そう答えるとクロがボールを投げてきた

「久々にレシーブしようぜ。」

「動かなくていいように上手くやるから。」

と2人が話すから

うなづくことしかできなかった

「俺がいるから、最悪俺走るから！」

と夜久さんも言うので

4人で久々にバレーをしてみた

「相変わらずうめぇな。」

「ほんと、ブランクがあるはずがなのに、安定してるね」

「さすが！俺より上手いじゃん！」

みんなが褒めてくれる優しさが痛いほど
辛かった

涙を堪えるのに必死だった

でも、その分すっごくたのしい。

久々にボールに手を当てる感覚

痛いけど。懐かしい

トスをあげる感覚も懐かしい


「泣くなよ笑笑」

「どこか痛い？大丈夫？強かった？」

と研磨とクロが話しかけてくれる

「……。楽しかったんだよな。」

夜久さんが代わりに答えてくれた

「どこがで置いていかれてる気がして、寂しくて、でも、迷惑かけたくないから我慢してたんだよな」

この人は私を泣かせにきてる

ほんとに。

「俺らに迷惑なんて思うな。お前俺の彼女だろ」

「いつからさ。クロも嘘つかないの。」

「え、黒尾の彼女だったの？！」

って笑かしてくるから

自然と笑顔になる

“ありがとう。3人とも…ほんとありがとう．“

そう笑うと

「お前は笑ってる顔が1番」

そうクロは頭を撫でてくれる。

研磨も横で笑ってくれる

夜久さんも笑ってくれる

“素敵なチームに恵まれたね。研磨“

っていうと

あからさまにいやそうな顔したけど

「うん。」

と答えた

その答えを聞いて研磨は2人に頭を撫でられていた



体育館に戻ると烏野の人達が心配で集まってきた

だから笑顔で

“負けないでくださいね。“ってつたえる

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