理性 -KH- ページ40
.
〜♪
〜〜♪
KH「駄目。」
〜♪
KH「もっと力抜いて。抑揚付けて。」
〜〜♪
「はぁ、‥どうですか？」
KH「‥60点。」
「やった！前より上がった！」
女は手を挙げて嬉しそうにガッツポーズを取った。
KH「60点って、普通喜ぶものか？」
「前の自分より前進してるんですよ？それは喜ぶべき事でしょう！」
キリっとした表情でこちらに満面の笑みを浮かべる。正直、褒めたつもりなんて無かったから、そんなに喜ばれると複雑な気分になる‥。
KH「本当にポジティブだな‥。」
「やだもう、そんなに褒めないでくださいよー」
褒めてるんじゃない、呆れてるんだけどな‥。
何を言ってもポジティブ変換されるだろうから、それ以上何も言わなかった。
「さて、今日はそろそろ
‥っわ！」
ふわっとフローラルの香りが鼻を掠めたあとに、ふと目を下ろすと自分の胸元に女の姿があった。
‥こいつ、わざとやってるのか？
いや、ただのどうしょうもないドジなのか？どっちだ？
どうやら足元に置いてあった鞄に足を引っかけたらしく、勢いよく俺の方に倒れ込んで来た。
「わ、ごめんなさい！」
ものすごく慌てた様子で俺の胸を強く押し退けた。
‥おそらく後者だったようだ。
下を向いて顔を真っ赤にさせて、何してるんだ‥。
何故だかこの時、ふとヒョクチェヒョンがこの女に思わずキスしてしまった事を思い出した。
.
ぱたぱたと手で顔を仰ぐその女は、前にここでキスしてしまった時の反応とまるで違っていた。
‥あの時から、俺の気持ちも変わってる？
‥‥。
俺は普段から考えてから行動する冷静なタイプだった。
後から思い返しても、この時の自分の行動が信じられない─。
白くて透き通った綺麗な肌。
頬はうっすらとピンクに色づいている。
ふぅ、と深呼吸する為に唇をつきだして、困ったように眉を下げている。
ぱたぱたと仰いでいる手を掴んで、思わず抱き寄せた。
「‥‥え？
‥あの？キュヒョン‥さん？」
そう、冷静だった俺は考えるより前に
何故かこの女を抱き締めてしまっていた─。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 48人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
マリナ(プロフ) - ぎゅたんさん» コメントありがとうございます♪ちょっとおバカで、思い立ったら突っ走っちゃうタイプのヒロインですが、可愛がって頂けると嬉しいです。笑 なんだかんだでヒロインの世話を焼いてくれるウニョク、優しいですよね〜。お洒落なウニョクにコーディネートして欲しいです^ ^ (2020年12月25日 1時) (
レス) id: b2c44a7226 (このIDを非表示/違反報告)
ぎゅたん - 自分とは性格が違う主ちゃんなので、主ちゃんの行動にいつもハラハラドキドキですが、ヒョクちゃんにコーディネートしてもらえるなんて！夢のようですね〜笑(*´-`) ヒョクちゃん優しすぎますねえ。。 (2020年12月24日 20時) (レス) id: c7714a47aa (このIDを非表示/違反報告)
マリナ(プロフ) - ぎゅたんさん» コメントありがとうございます( ´ ▽ ` )いつも甘い感じばかりだったので、たまには違うキュヒョンさんを書いてみたくなってこのお話を作りました♪ゆっくり更新になってしまいますが、続きもお楽しみ下さい^ ^ (2020年11月5日 22時) (レス) id: b2c44a7226 (このIDを非表示/違反報告)
ぎゅたん - 初めてこの話を読ませていただきました！(^^) 面白いです！ すごく続きが気になります…笑 主ちゃん人生逆転のチャンスの可能性あり？！笑 更新ありがとうございます！ (2020年11月5日 20時) (レス) id: 7d3bccf3b4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時：2020年10月23日 0時
