─ミステリアスな彼女 ページ8
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それからウンジヌナの協力もあって、彼女との約束にこぎつけることができた。
これから仕事で関わることもあるだろうという理由を付けて、交流も兼ねてみんなでご飯に行くことになった。
わざとらしかったかも知れないけど、あの日目も合わせてくれなかった彼女といきなり一対一になることは難しいと思って、周りに協力して貰うことにした。
RW「もう〜ヒョン！そんなに回りくどいことしないでさぁ、ストレートに誘ったらいいのにぃ。」
YS「リョウクはオレの恋、応援してくれないのか？」
RW「するけどさあ‥。」
オレの恋愛スタイルが気に入らないのか、ブツブツ不満を溢しながらも一緒に予約していたレストランまで向かう。
カーテンで区切られた、半個室のような落ち着いた雰囲気の良いイタリアンの店だった。
半円になったテーブルに4人横並びに座る。
彼女とオレは端と端に座っていて遠い席だけど、見つめるには絶好の距離感だった。
テーブルの上でゆらゆらと揺れるキャンドルに目を落としている様子が色っぽい彼女の名前は、Aと言った。
ウンジヌナと同い年‥てことはオレの2コ上。
人見知りなのか、クールな性格なのか、ただ眠いだけなのか。なんともミステリアスな雰囲気が堪らない。
Aヌナは話すことなくキャンドルを眺めたままだったから、その伏せた目を夢中でずっと見つめていた。
「──イェソンは？」
ウンジヌナの声が耳に入って意識が戻ったと同時に、ずっと見つめていた彼女の瞳と突然視線が重なってしまったので、慌てて逸らした。‥もう手遅れかも知れないけど‥。
EJ「ねえ、イェソンってば、さっきから話聞いてる〜？」
RW「ヒョンはこの時間いっつもご飯食べないから、脳も寝ちゃってるんじゃない？‥なんてね。‥ねぇヒョン、このピザ一切れだけでも食べる？」
リョウクはウンジヌナと楽しそうに話しながら、器用にピザを切り分けてくれていたらしい。リョウクがせっかく切ってくれたんだから、美味しく食べよう。
EJ「A、ずっとここのお店気になってたんだよね？どう味は？」
「うん、美味しい‥。」
さっきまであまり笑顔がなかったAヌナは、パスタを綺麗に口まで運んだあとにふんわりと微笑んだ。その様子に見惚れてしまった。
‥え、なにその可愛さ。クールなのかと思ったら、笑顔がこんなに可愛いなんて‥ズルい‥。
それからというもの、一目惚れからAヌナにハマっていくのは、あっという間だった。
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作成日時：2023年5月28日 3時
