─秘めた想い ページ11
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YS「ヌナって、何考えてるか分からないってよく言われない？」
「たまに言われる。でもそれはイェソンもそうじゃない？」
ヌナは居心地悪そうにカップに視線を落として、目も合わせないままぽつりとそう言った。
YS「そういえば‥そうかも。」
「ね？私、口数も少ないし、表情にも出さないから誤解されることがあって‥。だから、言葉でちゃんと伝えようと思ったんだよね。」
伝えようと思ったって‥何を？
YS「？‥‥あぁ、楽しいってことを？」
こくりと頷くヌナ。
表情に出せてないと思ったから、さっき言葉で"楽しい"を伝えてくれたってこと？
YS「っぷ。‥あはは！ヌナ、面白い。」
「え、どうして？」
YS「っていうか可愛い。」
「‥‥。」
オレの言葉に、ヌナは困った顔をして黙り込んでしまった。
年上の女性に"可愛い"は生意気だったかな。失言をしてしまったのかと思い、慌てて口を噤んだ。
独特なテンポで話すヌナには不思議な魅力があって、誤解されないように努力しようとしてる可愛い一面なんかもあって‥さらに惹きつけられるしかなかった。
YS「そっか。じゃあオレもこれから言葉でちゃんと伝えるようにする。」
嫌われてるかもなんて思ってたけど、そうじゃないのか‥何だかヌナのことが少しだけどわかってきた気がする。それで、もっと好きになった気がする。
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─話しているうちに、そろそろいい時間になってきた頃。
次はどうやって会えばいいのか、話を引き延ばしながら次に誘う理由を探していると。
「あ、もうこんな時間。イェソンは今日、どうだった？‥私はこうしてまた、二人で会うのもいいなって。」
YS「‥うん、オレも。っていうか、また二人で会いたい。」
思わずストレートな言葉が出てきたことに自分でも驚いていると、Aヌナも目を大きく開いて瞬きをしていた。
YS「ヌナと話すの楽しくて‥もっと知りたいっていうか。」
恥ずかしくなって、会いたい理由を付け足したその言葉から"好き"が漏れてしまっている気がした。
「‥私も。」
ヌナはじっくりオレの目を見て、一言だけそう返した。
‥どうしてそんなに熱い眼差しでオレの事を見るんだ？
ヌナの"会いたい"は、オレと一緒の気持ちなのか？少ないヌナの言葉では、気持ちまでは読むことができなくて‥‥。勘違いしてしまいそうになる。
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作成日時：2023年5月28日 3時
