運命なんじゃないか -KH- ページ30
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そこには"物販最後列"と書かれたプラカードを持った
一重でつぶらな瞳。
ぷっくりと幼い頬と唇。
ミルク色に透き通る白い肌。
肩を掠めるくらいの長さの漆黒の髪。
俺が会いたくて会いたくて叶わなかった‥
彼女、A‥が居た。
まさか。埼玉の‥
スーパージュニアのイベントに居る筈が無い。
どうにも信じがたくて、この目で確かめたかったから、俺はこっそり彼女に近付こうとした。
RW「キュヒョン!もう、探したんだよ!」
俺を気にかけて探してくれたリョウク。
でも今は彼女に会いたい、話せるチャンスを今度こそ逃したくなくて。
俺はリョウクの声に振り返る事なく、左手をひらひらと上げて真っ直ぐに進んだ。
RW「‥もう、知らないんだからね。」
"もし彼女にまた会えたらどうするの?好きっていうの?
これからの未来の覚悟と準備が出来ていないなら、あんまり軽率な行動は取らない方がいいと思う。"
珍しくいつもより数倍きつい口調で話したヒョン。
幸いその忠告をしたヒョンは、この場には居ないけど。
でももうこの気持ちを抑える事は出来なかった。
もう遅い。
ブレーキが利かない所まで来てしまったんだ。
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作成日時:2020年5月20日 19時