−２０ ページ22
･
＿＿ｺﾝｺﾝｯ
『･･･』
今までずっと試合を繰り返してきて、
過去の記憶が曖昧になっていた私は
あの後しばらく昔の日記帳を読み返していた。
いつの間にか窓から差し込む光は薄暗くなっていて、
時計を見てみると、試合が終わってから2時間程が
経過していたことが分かる。
＿＿そんな時、控えめに扉をノックされた。
ウィラ「…A、起きてる…？」
『！』
まずい、こんな風に部屋に籠ったのは久しぶりだから
心配をかけたかもしれない。
『お、起きてるよ！入って！』
鍵を開けると、
廊下にはうつむき加減のウィラが立っていて。
『…？』
どうしたんだろう、珍しい。
ウィラが落ち込んでいる姿を見るのは久々だ。
ウィラ「ライリーさんから話は聞いたわ
…大丈夫？」
『…あ……』
1番先に思い出されたのは
“新サバイバー”の存在。
私にとって、彼に暴言を吐かれるより
これが1番衝撃的だったことだ。
『…あ、うん、ウィラも聞いたんだね
びっくりだよね』
ウィラ「……。
それと、ライリーさんが貴方に暴言を吐いたって
マルガレータが教えてたわ」
机に散らばる私の過去の日記やぬいぐるみのレシピを見て、ウィラが心配そうに声を震わせる。
こんなにも心配してくれてるなんて
ウィラってば、本当に優しい。
『もう立ち直ったよ!!
チェイス方法とか、イタカの事とか
色々研究してたんだ！』
ウィラ「イタカの事って、
それ普通に貴方の趣味じゃない」
ふふっ！と笑いを零してくれたウィラに一安心。
ウィラ「あとね…実は、」
『…？うん、』
何やら凄く言いづらそうに
もじもじと言葉に詰まらせるウィラ。
ウィラ「……ううん！何でもない！」
『え、なに？気になる』
ウィラ「ご飯食べる？貴方の分残してあるけど」
『食べる。……って、上手くはぐらかしたな』
ウィラ「ふふ」
ウィラの言葉の続きは気になるけど、
彼女の気遣いが伝わってきて
深くは聞かないことにした。
ウィラ「さっきのイタカ、本当に怖かったわ…」
『ん、なに？何か言った？』
ウィラ「…何でもないわ」
･
ウィラ「(部屋に散らばる資料を見たらわかる…
Aがこんなに悩んでるのに、言えるわけが無い)」
“第2の裁縫職人が、もうすぐにでも来るんだって”
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 97人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミルクコーヒー(プロフ) - ゆなさん» コメントありがとうございます！！！コメ見落としてましたすみません!!イケメンがすぎますよね、、任せてくださいぶち壊しにいきますね！！(๑•̀ㅂ•́)و✧ (4月4日 23時) (
レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - 日々更新を楽しみにお待ちしています！イタカマジでイケメンすぎます…作者様はイタカを熟知してるみたいですごいです！これからも心臓を壊しにきてください(//∇//) (4月1日 1時) (レス) @page49 id: da35fdfa0c (このIDを非表示/違反報告)
ミルクコーヒー(プロフ) - 柳さん» トゥンク……(ﾟдﾟ〃) ありがとうございますぅぅ私も読者様愛してますぅぅぅｯｯｯ!!(Ｔ_Ｔ) (3月27日 21時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
ミルクコーヒー(プロフ) - そこら辺の風さん» コメントありがとうございます!!気温差やばいですよね…！お互い風邪ひかないように気をつけましょう……(！;_;) (3月27日 21時) (レス) id: f4edea90ba (このIDを非表示/違反報告)
柳 - ウワァァァァ………(絶命)イケメンイタカ好きです……作者様愛してます……… (3月26日 22時) (レス) @page42 id: 09a9b39131 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミルクコーヒー | 作成日時：2024年3月5日 23時
