【マサイ】コーヒーの香りに包まれて2【Fischer's】

ドライヤー2 ページ6

side颯斗(お兄ちゃん)

Aが風呂に入ってるあいだ、洗い物を終わらせる。

｢お兄ちゃんお風呂交代｣

その声が聞こえた時ちょうど5分前に洗い物が終わり、机の上のセットをしていた。

｢うーい、とりあえず荒いもんは終わったからセットよろ…｣

よろしくと言いながら振り向くと髪を濡らしたままのAがいた。

｢A？髪の毛乾かせって毎回言ってるよね？｣

そう伝えると適当すぎる言い訳をついてその場を逃れようとしているので、正論をぶち込んでドライヤーを持ってこさせる。
コンセントを繋いで、椅子に座って乾かそうとしていたので後から手を伸ばしてドライヤーを取る。

｢ちゃんと前見てろよ｣

ドライヤーのスイッチをいれて、髪の毛を掬いながら乾かしていく。

少しすると眠くなりうとうとし始めるA。
俺は何も言わずに乾かし続ける。
乾かし終わってスイッチを切って、Aの状態を確認する。
案の定寝てしまっていた。
仕方が無いのでお姫様抱っこをしてAの部屋に連れていく。

部屋について、布団に寝かせる。
その場から離れようとすると手を握られる。

｢A？｣

呼んでも返事がないのでおやすみと呟いて、そっと手を離し、部屋を後にした。

next…

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