【マサイ】コーヒーの香りに包まれて2【Fischer's】

ドライヤー ページ5

あのあと今度は遠回りをして家に帰った。
家に着いたのは22時半くらいで、お店はお客さんでたくさんだった。
私はすぐ手洗いしてエプロンをつけ、お手伝いをする。




あっという間に閉店の時間になり、お客さんがいなくなったことを確認してから片付けに入る。

｢A、先風呂入ってこい｣

｢わかったー｣

お兄ちゃんに言われて、お風呂に向かう。
知らない間にお湯が張ってあり、お兄ちゃんに感謝しながら入る。
今日はたくさん歩いたから足をきちんとマッサージして頭と体を洗い、少し早めに出る。

服を着てお店に戻る。

｢お兄ちゃんお風呂交代｣

｢うーい、とりあえず洗いもんは終わったからセットよろ…A？髪の毛乾かせって毎回言ってるよね？｣

振り向いたお兄ちゃんに言われる。

｢だってー。こんな時間にやったらうるさいじゃーん。｣

なんて適当な言い訳をする。

｢うちのドライヤーそんなにうるさくないし、お店の方でやれば軽く防音だから平気でしょ？｣

｢…はい。｣

渋々、脱衣所からドライヤーを持ってくる。
コンセントを繋ぎスイッチを入れようとしたら後ろから手が伸びてドライヤーを持って行ってしまった。

｢ちゃんと前見てろよ｣

そう言って頭を乾かしてくれるお兄ちゃん。
暖かくて、髪を触る手が気持ちよくて眠くなってきた…


next…

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