【マサイ】コーヒーの香りに包まれて2【Fischer's】

時間 ページ2

ショッピングモールのそばの駅に着いて、改札を抜ける。ホームの列の後ろに並ぶ。あまり混んでいなくて電車に乗っても潰れることは無かった。

電車の中ではマサイくんが極力会話をしたくないようで、ずっと俯いていた。笑



あっという間に家のそばの駅に着いてしまう。
さっきまであった大きな夕日はもうどこにもなくて丸いお月様が見えるだけだった。

｢いつか空一面の星見たいな…｣

ぼそっと呟いた言葉をマサイくんは拾ってくれて、

｢今年の夏、どこかいい場所に行こうか。。にゃん？｣

にゃんをつけることにまだ抵抗はあるのか少し間があくがそれよりも誘ってくれたことが嬉しかった。

｢行きたい！｣

｢じゃあ俺はカメラでも持って行こうかにゃ。。。噛んだ…｣

今のは素で噛んだらしく笑ってしまった。笑





もう私の家が先に見えてきた。私は寂しくて、その手前にある公園に少し寄ろうと提案した。

公園は寂れてて、ブランコと小さい滑り台とペンキの剥がれたベンチが2つ、砂場があるだけ。
私たちはブランコに腰をかけて少し揺らしながら今日のことを話したり、好きなもの、趣味、よく聞く音楽などを教えあったりした。
語尾にちゃんとにゃんをつけて喋ってくれていたため所々笑ってしまった。笑

この時間も楽しくてあっという間に過ぎて、時間を見るために携帯を開くとあとすこしで9時になる頃だった。


next…

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