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楽屋に戻ってからは隆くんとは別行動。


浅田さんについてまわったり役割をこなして

20:30頃、Nissyのスタンバイ準備にまた楽屋へ戻る。







16:00から番組が始まり、

チラッと覗いた客席は色鮮やかなペンライトやうちわで

埋め尽くされていた。








楽屋に戻るとダンサーも衣装に着替えていた。

黒に統一された衣装を着こなすダンサーさんを見て

さっき隆くんとじゃれ合ってた人達と

同一人物なんだろうかって疑わしくなるほど

かっちり、ぴっしり。








後から出てきた隆くんは目が離せないほどにかっこいい。




リハーサルでも同じ衣装きてやってたのに、

オーラというか…完全なる“Nissy”だった。







廊下の壁際に邪魔にならないように立つ私に

隆くんは気づかない。






ダンサーさん達と談笑したり

緊張してるのかソワソワしているようだ。







お願いします、とスタッフさんに呼ばれて

私の横を通り過ぎていくダンサーさんたち。






その後ろを歩く隆くんはやっぱり私には気づかない。






集中モードだろうから、

通り過ぎ様に心の中で頑張れって言おう。






そう思って通り過ぎるのを待っていると


イヤモニをいじりながら通り過ぎる隆くんは

チラッと私を見て微笑んだ。








何事も無かったかのように歩いていく隆くん。


そして、何事も無かったかのように

スタッフさんたちと一緒に着いていく私。








初めて本番前のNissyを目の前にした私は

彼の圧倒的なオーラにやられっぱなしだ。










舞台袖から隆くんがスタンバイのために

舞台上へ出ると割れんばかりの歓声があがる。








いまはCM中。

ダンサーさんたちと定位置に着くと

カメラやアナウンサーさんたちに会釈をして

客席に手を振った。






それを見たファンの方たちがまたより一層大きな

歓声で隆くんに応えた。






初めて目の当たりにするアーティストの隆くん。






すごく彼が遠い気がして、

自分の中の黒い気持ちが渦巻いてしまう。







さっきまで隣で笑ってた隆くんは

私だけのものじゃないんだって当たり前なんだけど







そんな気持ちになってしまう自分がどうしようもなく

みじめだ。







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作者名:ma2894am | 作成日時:2021年11月3日 22時

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