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65. ページ15

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「ありがとうございました!」



都内の某ホールに到着して浅田さんと隆くんと
3人で飛び出してエレベーターへ向かった。






「あっ、」



西「A!」




浅田「2階に来て!」




大荷物から飛び出した衣装の小物を落として

拾っているとエレベーターは閉まってしまった。






閉まり際に浅田さんに教えてもらった2階へと

次のエレベーターで上がった。




「わぁー…」







見たこともない数のスタッフさんや出演者が


たくさんいて圧倒される。





どこに行けばいいんだろう。




エレベーター前のホワイトボードには

今日出演するアーティストの名前と楽屋が貼られていた。





Nissyを探すがあまりにもすごい量の出演者の数。





?「誰の楽屋探してはります?」




「あっ、えと…Nissyさんです。」




?「Nissyさんー、Nissyさんっと…」






とても身長の高い美形男子が隣で一緒に探してくれている。



誰だろう。衣装着てるし明らかにアーティストなんだけど

名前を聞くのはとても失礼な気がする。




?「あ!ありましたよ!ここや!」




関西弁の男の子はキラキラした目を向けて

Nissyと書かれた文字を指さした。




?「てか、すごい荷物ですね。俺持ちますよ!」




綺麗さに圧倒されていると男の子は

私の持っていた紙袋を2.3袋持ち上げた。




「え!いいです!てか、アーティストさんにそんな…」





?「俺も楽屋あっちなんですよ、」





彼は強引に取り返そうとする私の手を止めて

歩き出した。






ほんとにこの高身長の美形男子誰だろう。



どこかで見たことあるんだけどなあ。





「ここで大丈夫です、ほんとすみません。」






あまりにも悪い気がして彼の歩みを止めた。






?「そうですか…じゃあ、」





彼から紙袋を受け取ってもう一度お礼をして

頭を下げた。




?「やめてくださいよー!俺がしたくて持ったんですから!」





「いや、アーティストさんにこんなこと…」




?「俺もデビューしたばっかなんでまだまだ下っ端です」




えへへ、と笑う彼。





「ほんとにありがとうございました。」




?「Nissyさんのマネージャーさんですか?」



「いえ、違うんです。

マネージャーが体調崩して入院していて…


制作スタッフなんですけど、急遽来た次第で。」




?「じゃあ、もう会えへんのかもしれんのか」




そう言うと彼は子犬のようにシュンとした。





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作者名:ma2894am | 作成日時:2021年11月3日 22時

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