どんな君も ページ15
「じゃあ…また」
「ん…」
最後に柔らかなハグと触れるだけのキスを残してチャンミンは帰って行った。
「帰っちゃった…」
チャンミンが居なくなった部屋はガランとして。
広さを優先して決めた部屋だったけど、今はそれが余計に寂しさを助長させる。
「掃除…は特にしなくても平気か」
２日間何をするでもなくただ抱き合って過ごしたせいかチャンミンが来る前と何ら変化のないリビング。
いつもならテレビを点けてそろそろ夕飯の支度を始める頃だけど…今は何をする気も起きなくて。
ふらふらとまだ彼の匂いが残るベッドへと倒れ込んだ。
「チャンミン…」
シーツに顔を埋めてそこにあるチャンミンの匂いで胸を一杯に満たすと、さっきまで抱かれていた温もりがここに無いことをまざまざと思い知らされる。
「うっ…ふぅっ…」
私…泣き虫じゃないのに。
なんで今日はこんなに泣けてくるんだろう。
「すぐ会いに来て」なんて忙しい彼に絶対に言っちゃいけないって思ってたのに。
「チャンミン…会いたいよぉ…」
プルルルルル…プルルルルル…
「ん…だれ…」
今は誰とも話したくないな…
でも…もしかしたら…
そう思い直してサイドチェストの上のスマホを手に取ったら。
「チャンミンだ…」
約束…守ってくれたんだ。
「ヨボセヨ？Aさん？」
「ぅ…ん…」
悲しくないのに。
嬉しいのに。
泣いちゃダメって思うのに。
「Aさん…また泣いてるの？」
「んぅ…泣いてない…」
「嘘つき」
電話の向こうでチャンミンが「ふっ」と笑うから。
私もつられて「ふふっ」と笑った。
「チャンミン…ありがとね」
「ん？何が？」
「すぐに電話くれて」
「ああ…そんなの」
そんなの…なんて言わないで。
だって…匂いだけじゃ足りなかったんだもの。
「Aさん…」
「ん？」
「寂しいのは僕も一緒だから…」
チャンミンの声が凄く優しくて。
また涙が滲んでくる。
「う…ふぅっ…」
「Aさん…僕にもAさんの声…聞かせて？」
「Aさんだけズルい」って拗ねた口調で君が言うから。
「あっ…はぁっ…チャンミン…」
涙でグズグズになりながら精一杯君の名前を呼んだのに。
「ヤバい…その声凄くそそる…」
なんて。
「酷いよぉ…」
「んふふ…ごめんなさい」
全然謝る気なんてない声で。
「チャンミンのｪｯﾁ！」
「お、なんですかぁ！そんな僕が好きなくせに」
「ぅん…好き…ｪｯﾁなチャンミンも…大好き」
どんな君も。
きっと、ずっと。
．
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檀(プロフ) - まゆまゆさん» まゆまゆさんコメントありがとうございます(*´ω｀*) 覚えたてですぐスイッチ入っちゃうチャンミンなんですけど(´∀｀;) ベビードールも当然スイッチ入りますけど(笑)少し回数減らした方がいいのかな…というのが今一番の悩みどころです(^_^;) (2017年12月4日 10時) (
レス) id: e20eacfe87 (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - あらあら。後でベビードール見て地団駄。「はぁ。なんで早く言いませんか？」って。準備できなかったのはチャンミンのせいなのに(笑)。で、またスイッチ入っちゃう感じ？ (2017年12月4日 1時) (レス) id: ed4a5e3eae (このIDを非表示/違反報告)
檀(プロフ) - ちゃみゅさん» ちゃみゅさんコメントありがとうございます(*´ω｀*) リアルにそんなチャンミン見られるなら少しぐらい寿命が縮んでも構いません(笑) この先もまたよろしくお付き合いくださいね。 (2017年11月13日 17時) (レス) id: e20eacfe87 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃみゅ(プロフ) - マジで、リアルチャンミンのそんな姿を見てみたいですよ〜（≧∇≦） (2017年11月13日 15時) (レス) id: 58d29829e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：檀 | 作成日時：2017年11月13日 12時
