時間がない ページ12
「んっ……あ？……嘘だろ？」
頭の上でチャンミンがブツブツ言ってるけど…眠くて…眠くて…
「ちょっと！Aさん起きて！」
「んっ、がっ、あっ、なっ、にっ？」
急に枕にしてた君の胸から落っこちて肩をブンブン揺さぶられる。
そうかといってすぐにスッキリ目覚められるわけでもなく、ぼんやりした頭はされるがままにマットレスの上で跳ねていた。
「んん………チャンミン…どうしたの？」
漸くチャンミンの手は止まったけど、頭の中はまだゆらゆらと揺れていて。
「Aさん、ちゃんと起きてる？」
訝しげに顔を覗き込んでる君の顔にぼんやりと霞がかかっている。
「ちょっと外見てくださいよ」
「そとぉ？」
眠ってる間に大雪にでもなったのか？
相変わらずぼんやりした頭のままベッドを抜け出しカーテンの向こうの様子を覗いたけど…
「何にもないよ？」
「いや、そうじゃなくて！時間ですよ、時間！」
そう言って目覚まし時計をバンバン叩くチャンミン。
だったら最初からそう言えばいいのに…
「ん…今何時？」
「４時です…」
「ああ…夕焼け…」
「そう！それ」って言いながらチャンミンもベッドから降りてきて。
「Aさん…もうあんまり時間がないです…」
寂しそうに私を背中から包み込んだ。
「そっか…あれからだいぶ寝ちゃってたんだね」
トクトク鳴る君の心音が疲れた体に心地よくてつい。
「Aさんの可愛い寝顔見てたら不覚にも僕まですっかり…はぁ…」
「ごめんね」
「別にAさんのせいではないですけど…」
「けど？」
なんか引っ掛かる言い方だね。
「謝らなくていいですから、最後にもう一回だけ」
「へ？」
「あんまり時間ないけど…したいです」
って…今完全に後ろから捕らわれてるから逃げられない…よね。
「ひゃ！？」
まだ何も返事してないのに。
いきなり膝裏を掬われて抱き上げられた。
こっ、これはっ！念願の！
「お姫様だっこ！？」
「ん？」
ああ…できれば服着ていたかったな。
なんて、いつもどこか少し残念な私たちだけど、そんなかっこつかないところがらしいというか。
君を愛おしいと思えるところなのかもなと思う。
「Aさん…さっきみたいに気持ちよくしてあげられないかもしれないけど…」
これから私を抱こうとしているとは思えないほど情けなく垂れた眉。
「ん…いいよ。最後にしっかりチャンミンの形…残していって…」
泣きそうに顔を歪める君を胸に抱き寄せた。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 889人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
檀(プロフ) - まゆまゆさん» まゆまゆさんコメントありがとうございます(*´ω｀*) 覚えたてですぐスイッチ入っちゃうチャンミンなんですけど(´∀｀;) ベビードールも当然スイッチ入りますけど(笑)少し回数減らした方がいいのかな…というのが今一番の悩みどころです(^_^;) (2017年12月4日 10時) (
レス) id: e20eacfe87 (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - あらあら。後でベビードール見て地団駄。「はぁ。なんで早く言いませんか？」って。準備できなかったのはチャンミンのせいなのに(笑)。で、またスイッチ入っちゃう感じ？ (2017年12月4日 1時) (レス) id: ed4a5e3eae (このIDを非表示/違反報告)
檀(プロフ) - ちゃみゅさん» ちゃみゅさんコメントありがとうございます(*´ω｀*) リアルにそんなチャンミン見られるなら少しぐらい寿命が縮んでも構いません(笑) この先もまたよろしくお付き合いくださいね。 (2017年11月13日 17時) (レス) id: e20eacfe87 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃみゅ(プロフ) - マジで、リアルチャンミンのそんな姿を見てみたいですよ〜（≧∇≦） (2017年11月13日 15時) (レス) id: 58d29829e0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：檀 | 作成日時：2017年11月13日 12時
