指輪の繋がり。 ページ22
階段を上がると、2階には誰もいなかった。貸し切りだ。
ノ「ラッキー♪ついてるね
せっかくだから窓際に座ろう」
『ふふ、子供みたいにはしゃいじゃって…』
ノ「うるさいぞ…//」
窓からは賑やかな街並みが見える。積もった雪がキラキラと輝いて眩しいくらいだ
『ノット、今日はありがとう』
ノ「ああ、気にするな。僕としてはラッキーだったしね。にしても、あまり一人で行動しないほうがいい」
『そうする…』
ノ「あーあ、君と同じ寮なら僕が守ってやれるのに…」
ノットはAの髪の毛をサラサラと指で鋤いていく。そういうことに耐性の無いAは、顔が赤くなってしまう。
ノ「どうしたの？照れちゃって」
『よくそんなこと恥ずかし気もなく出来るね…』
ノ「？好きな人に触れたいと思うのは当然のことだろう？？」
『！////ど、どうして私なんか…』
ノ「僕はね、君を大広間で一目見たときから虜なんだよ、そのミステリアスな瞳と目が合ったんだ。君は覚えてないかも知れないけど…だから、僕は例え相手がドラコであろうと、君とずっと一緒だったてつやだろうと、譲る気はない。それだけは覚えておいて」
彼の瞳は真剣だった。だから困るのだ。どうしたらいいのかわからない。
ノ「A、またこうして会ってくれるかな…？」
『うん、もちろん…』
ノ「じゃあそれまで、これ、預けておくよ」
ノットがAに手渡したのは、自分が身に付けていた、美しいエメラルドと蛇の模様が施されたシルバーリングだった。
ノ「僕のお気に入りなんだ。次に会うときまで君に持ってて欲しい」
こんな短時間で何回ドキドキさせられただろうか。初めて飲んだバタービールの味なんて覚えてなくて、ノットは寮まで送ってくれて、それからハーマイオニーに根掘り葉掘り尋問されてたのは言うまでもない。
ハー「A…あなた、それで彼のこと好きなの…？」
『うーん、よくわからないよ…。
それより、ダンスパーティーいよいよ明後日だね！すごく楽しみ！』
ハー「…話を上手くそらしたわね？楽しみであることには違いないわ…ところで、貴方たち衣装はちゃんとあるんでしょうね？？」
『あ…！』
ハー「え…？」
『いや、うん！大丈夫よ！！明日には届く予定だから！！！ははっ』
ハー「そう…？ならいいのだけれど。私もう少し予習をしたいから、先に部屋に戻るわね」
『うん！わかった！あとでね…！』
ーーーー伝う冷汗。
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作者名：MAI(._.) | 作成日時：2019年7月7日 21時
