魔法学校探検隊。 ページ14
結局ロンの質問には答えられなかった。だってまだ出会ったばかりで、そりゃたしかに好きだけど…お互いのこと全然知らないし…。
そんなことを考えている間にいつの間にか寝てしまっていた。
『あ、てつや！おはよう！』
眠い目を擦って、階段を降りていけばAの眩しい笑顔で目が覚めた。
て「A、おはよう！」
『今日はさ、ホグワーツを探検しない？？』
て「なにそれ楽しいに決まってる！」
『でしょ！ほら行こ！！』
て「二人だけで大丈夫かな…？迷子にならない？？』
『大丈夫、原作知り尽くしてるからホグワーツのことも知り尽くしてる！』
て「頼もしいこって！」
私達はみんなの輪からこっそり抜け出して、グリフィンドール寮を後にした。
婦「あら、お二人さん、デートかしら？ふふ、行ってらっしゃい」
太った婦人に後ろから何か勘違いのお見送りをされながら、私達は内心ワクワクが止まらなかった。
て「まずはどこに行く？？」
てつやがキラキラした表情でこちらを見ている。Aはニコニコとポケットから羊皮紙のメモを取り出した。
『そうだねー、禁じられた森、ハグリットの小屋、医務室、ダンブルドア先生の部屋、大広間、グリフィンドールの談話室はクリアしたから、他の寮に遊びに行くってのはどう？？』
ずらーっと並んだ行きたい場所リストにチェックを入れる。
て「うわー、なにそのリスト魅力的すぎる。それならAの好きなスリザリンは最後の楽しみに取っておいて、まずはハッフルパフかレイブンクローってとこかな？」
『いいね！じゃあまずは、レイブンクローからにしよう！』
て「おー！」
一度階段を下って、西搭へと向かう。長い道のりだ。朝食をきちんと摂るべきだったと後悔する二人であった。
「あ、Aと、てつやよ！貴方声かけてきなさいよ！」
「あ、あの！貴方達のファンです！握手してくれませんか…？？」
『え…ファンなんて…でも、ありがとう！嬉しい！』
ファンが出来るようなことをしただろうか、と疑問が浮かぶが悪い気はしないので、二人とも握手をすると、レインブンクローの女子生徒は黄色い悲鳴を上げて走り去っていった。
そろそろいろんな人に声をかけられるのにも慣れたが、何処にいてもてつやの派手な髪色ですぐバレてしまうのが難点だ。
ーーーー無自覚の人気。
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作者名：MAI(._.) | 作成日時：2019年7月7日 21時
