【募集企画】東方幻想記録物語 23巻

歓喜　ハル ページ27

「……を伝播させられる」

「OK」


やった。
皆さんがとても大事で重要な深刻なことを話している中、申し訳ないけど喜んでいます。とても喜んでいます。
だってようやく、ようやく影響という影響を受けれたんです！ 疎外感がなんとなくあったのがなくなったんです！

この異変が始まってから、ずっとずっと考えてたんです。とても外野感があって悲しいなと。
やっと色が抜け落ちて喜ばしいことではありませんが、喜ばしいです。とてもとても。
なんだか能力なのか人なのかはわかりませんが、それがすごい哀れみのというか同情の目で見ながら影響を除外しないでくれました。とても嬉しいです。

やっぱり意思があるのでしょうか。
ちゃんと消えたのか確かめる術はないので、今度一人になったら聞いてみよう。声を出したらきっと出てくるはず。
そうじゃなくても性能くらいは教えてくれるはず。
感覚的にはどんどん上書き保存みたいなことされてるんですがね……やっぱりちゃんと原理を聞きたい。
そういえば、ラヴクラフトって有名な……作家さん？ の名前でしたよね。たしか作家のはず……。
それに外なる神ってたしかクトゥルフ神話とかの……あ、ラヴクラフトさんが作者でしたっけ。

もしや作家さんがいるんでしょうか。そしてその作家さんが主犯？
……なんかやだなぁ……。
正直、この白黒の世界も雪まみれの冬も、そんなに問題ないような気がするんですよね……能力のはあれらしいですが。でもきっと、危険になったら助けてくれるでしょう。多分きっと絶対に。

とりあえず人里に向かうようなので、それについて行きます。
段々と人里が見えてきて、そこで遠くに誰かいることがわかります。距離は大体五kmあるかないか。
あの身長がすごい……木位高くて凛とした顔付きはヴァレンさんだ。相変わらず色はない。
そう、そうだ。視界にも色がなくなってる。僕の目にもちゃんと影響あるんだ。良かった。
人里についたら、ヴァレンさんにも話しかけたいな……大決闘祭ではお世話になったし

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