他が為の攻防戦-3- ページ3
「ちょちょちょちょちょっと！！！！！！な、なに開けてんのよヘンタイ！！！」
ダッシュでドアまで駆け寄ってドアノブを握り返した。
「変態だなんて人聞きの悪い…俺は里桜が怪我してるかもしれないと思って心配して」
「怪我なんてしてないから入って来ないでよ！！」
「ん〜でも里桜は相手に心配かけまいと俺に気を遣ってるっていうことも考えられるしなぁ〜
ちゃんと目で確かめて俺が納得したら閉めていいよ」
「バカ言うなーーーー！！」
あ、まずい。こいつ力強すぎる。でもここで両手使ってしまうとスカートが落ちる！！！！
「(お願いチャックだけでも閉めさせてお願い〜〜〜〜！でもそんなこと言ったら益々入ってこられちゃう…！！)」
「あ、先生が来る」
「えっウソ！」
「まずいな、里桜、少し匿わさせてもらってもいいかい」
「えっちょっ」
「里桜だって先生に見つかって部活の時間短縮させられるのは嫌だろ？ほら早く！時間がない」
精市はそう捲したてる様に言いながらも私が一瞬力を抜いた隙に、強引に中に入っては私の口を手のひらで覆った。
「わっむぐぅっ」
「静かに。……音がしなくなったな…行ったかな」
精市が小さく呟いた言葉に私も安堵した。
「(よ…良かったぁ…)」
と思ったのも束の間。
ススッ…
？
なに？お腹の下辺りで何か動いてる…
スススッ…
「むぐーーーーーーーーー！！！！！！！！！！！！！！」
バチンッッ
私は空いていた手で不祥事を働いてた精市の手を思いっきり叩いてやった。
「いたっ」
その勢いで私を抑えていた手が外れた。
「ばかーーー！！ばかばかばかばかーーー！！あああああんたこの非常時になんてこと考えてんのよ！」
「非常時って…先生が来ることなんてそんな大きな事でもないだろ。しかも去って行った後だし」
「そういうこと言ってんじゃないわよ！！！！精市っていっつもいっつもそうやって」
「あ、里桜、今日の下着可愛いね。水色のストライプか。うん。いいと思」
「精市ーーーーーーーーー！！！！！！！！！！！！！！」
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作者名：にこり | 作成日時：2017年9月21日 4時
