続き ページ35
〈kwkm×ymmtの場合〉
kwkm→高校２年生
kwkm side
「拓朗にぃ、いる？」
俺が部屋で一人、You◯ubeを見ていると突然、祥彰が入ってきた。
「何、どしたん？」
「あ、大したことじゃないんだけどさ･･･
前に拓朗にぃが貸してくれた本と、同じ作者さんとか続きとか無いかなぁって」
俺は、たまに祥彰にオススメの本を貸すことがある。祥彰が元々あまり本を読まないタイプなので、学校の朝読書の時間に読む本が無い！と言って貸したことが始まりである。
「ええよ、前に貸したのは･･･」
「このミステリーの小説！」
「それか。･･･じゃあ、この作品とかどう？」
と言って、俺が取り出してきたのはさっきと同じ作者のホラー小説。正直、今俺が一番好きな本と言っても過言では無い。
元々、バッドエンド系の本が好きだった俺はホラー系や人がどんどん死んでいってしまうような小説などを中心に読んでいたため、あまり恋愛小説等は持っていなかった。
だが、よくよく考えてみれば祥彰はホラーが苦手。拓司兄さんから聞いたことだが、彼は高校のお化け屋敷で中学生ながら、泣いた経験がある･･･らしい。
高校は結構作りがガバいし、そこら辺の遊園地とかと比べたら、全然マシのはず･･･なのに、それでも泣いたのは祥彰のホラー苦手度をしっかりと表現していた。
これは怒るか、と思ったのだが、彼が出した言葉は俺の予想を裏切る、意外なものだった。
「これは、ホラーかな？表紙的に」
「あ、ホラー、苦手だったよな？
ごめん、すぐに違う本を･･･」
「･･･ううん、これで良い」
「･･･え？」
「これで良い、って言うか、これが良い！」
一瞬、何を言われたのか分からなかった。
だって、あの祥彰が？ホラーを自ら進んで読むなんて･･･、
「･･･今日、嵐でも来る？」
「ええっ？！ちょっと酷いなぁ笑」
僕だって、ホラーを読みたくなることがあるのだよ、と彼は胸を張って言う。
そうなのか、と思ったのだがすると、彼は俺のホラー本をギュッと抱きしめて、口を開いた。
「･･･ていうか、拓朗にぃのこと好きだからさ
やっぱり、折角勧めてくれたのに、断るのは嫌だし･･･
拓郎にぃに読めるんだったら、僕だって読めるんだから！」
と、兄側からしたら凄く嬉しいような事を言ってくれる。ここまで育ててきた甲斐があったなぁ、と親目線のように思う。
＿＿＿今度、本屋さんにでも連れて行ってあげようかな。
可愛らしい弟の笑顔を見て、そう決心した、今日この頃。
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くらうでぃー(プロフ) - ひなたさん» 返信、遅くなってしまい申し訳ありません。私側で確認出来る限り、誤字の部分を全て修正致しました。他にも訂正すべき箇所があれば、お手数ですが返信頂けると幸いです。ご指摘、有難う御座いました。 (3月24日 13時) (
レス) id: 1007d12799 (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - 川上さんは拓郎ではなく、拓朗だと思います。 (3月18日 9時) (レス) @page35 id: c66818dc58 (このIDを非表示/違反報告)
くらうでぃー(プロフ) - 夜月さん» コメント、有難う御座います！これからも沢山のymmtさん受けを書いていくつもりなので、更新頑張ります！ (2021年7月14日 7時) (レス) id: e07eaafdfa (このIDを非表示/違反報告)
夜月 - 初コメ失礼します！ymmtさん受けあんまりないんで凄い心の栄養？にさせてもらってます！本当にありがとうございます。更新頑張ってください！ (2021年7月13日 21時) (レス) id: 620ac4f00e (このIDを非表示/違反報告)
くらうでぃー(プロフ) - れいにぃ〜。さん» そう言って頂き、有難うございます！兄弟ならではの距離感にこだわったので、そこが伝わっていてくれたら嬉しいです！ (2021年7月7日 21時) (レス) id: e07eaafdfa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くらうでぃー | 作成日時：2021年5月22日 17時
