にゃあ ? ページ12
2人がトイ・ストーリー・マニア!に並んでいる最中、何故か中々進まなかった長蛇の列が一気にグン、と進み始めた。
『…急に進み始めましたね、』
「時間的にリクルーティングが始まる頃合いだからなァ、きっと其れが見たくて行ったんだろ」
腕時計を見ると確かに時計の針はリクルーティング活動の時刻を指していた。
『…まぁ、此方側からすれば、ヴィランズの世界に興味を持っているからこそリクルーティング活動を見に行ってくださってる訳ですし…アトラクションに直ぐに乗れるって事ですから…まぁ悪い気はしませんね、』
と、少し嘲笑を交えながら言うとエイトフットはルーファの方をジッ、と見つめ
「お前、偶に敬語外して喋ってっけど今は敬語なのな」
『…別に自分がどう喋ろうと勝手ですよね』
「お前なぁ…そういうの言ってっからハイタワーに戻れねぇんだよ、」
『つまり、敬語を外してエイトフットさんと喋れと?そんなくだらない事で、仲良し認定されるんだったら今の此の状況だけでも仲良しに認定されますよ。』
そう言うルーファに、エイトフットが何か言おうとしたが乗り場が直ぐだった為、何も言わなかった。
かと、思えたが
「此の勝負でお前が負けたら敬語外せよ」
『なっ、はぁ!?』
アトラクションに乗って、出発した其の瞬間エイトフットが言ってきたのだ。
ルーファは驚きと慌ての余り、エイトフットの方を見てしまった。
其処が痛手になるとも知らずに。
◊
「2万9800点差で俺の勝ちだったなァ?」
『…あれはエイトフットさんが急に勝負を持ち出したのが悪いですよ、全く……。』
結果はルーファがエイトフットに2万9800点もの差を付けられ負けてしまった。
「おっとぉ?負けたどっかの黒猫は俺に敬語を外すって言う話じゃなかったねぇのかァ?」
と、ニヤニヤしながら言うエイトフットにルーファは少しカチンと来たのか、口を開いてこう言った。
『さぁ?何処の黒猫なんだろうね〜、自分には分からないや…!』
ルーファはそう言った後、ポカンと吃驚するエイトフットより先に進みいーっだ、と歯を見せた後少し早く歩き先にトイ・ストーリー・マニア!から出た。
「…は、ちょ、おまっ!!」
状況を理解し終えたエイトフットは慌ててルーファの後を追った。
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作者名:たにしちゃ | 作成日時:2022年11月17日 20時