にゃおわ ― ん ページ15
「…ルーファ、此処に来てそうそうだけどさ、色々疲れ溜まってるの?」
『…いえ、ただ……某ハートの奴に、此処まで運ばれてきた事に疲れと苛々が重なってるだけなので、気にしないで下さい……』
余程不機嫌なのか、尻尾がゆらゆらと左右に揺れる。
尻尾を抑え、感情を顕にしない事も出来無い事は無いが、此処は敢えて尻尾を抑えない事にした。
「…まぁ良いけどさ〜……あ、そうそうルーファには明後日からリクルーティングに参加してもらうけど…衣装は其の儘で良いよね?」
『良い、ですけど…って、は、今…』
「其れじゃあ、お休み〜。」
もう1回、と云う前に去って言ってしまったVさん。
『…はぁ』
「あら…ルーファさん、でしたわよね?どうかなされたの?」
『君は…確かフロロー様の手下の…』
「ヴェールですわ。」
と、ニコリと微笑むヴェールさん。
…何だか、この人とは仲良く出来そうと、思いながら話をする。
「所でさっき、溜息を付いていましたけれど…どうかなさったの?」
『あー…嫌実は……』
と、苦笑いしながら自分は明後日のリクルーティングに参加することになった事を素直に話した。
すると、ヴェールさんは何処か考える様な顔をした。
「明後日は、確か…ホックさんと、ファージャさんと私なのですが…」
「ヴェール、其事なんだが、」
話を聞いていたのかホックさんが曲がり角から現れた。
「明後日は私とルーファが交代になった。」
「そうでしたのね…けれど、何故?」
「…最近、私達ヴィランを消そうとしている輩がいるらしい、其の者達を沈めなければならなくなった。」
『えと、つまり…ホックさんは自分とリクルーティングが交代になった理由は他任務…?が来たから、と云う事ですか?』
「嗚呼、そうだ。」
…自分、そっちが良かったな〜…、と思ったがVさんの事だ、自分が他任務に行くと云ったとしても、承諾してくれないだろう。
自分はそう思い、また1つ溜息を付けばヴェールさんは手に持っていたベルをチリリン、と鳴らした。
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作者名:たにしちゃ | 作成日時:2022年9月29日 17時