〚ヴィランズ手下〛マスターヴィランに捨てられた黒猫 (ページ13)

今日:1 hit、昨日:35 hit、合計:13,630 hit

うんにゃらば ― … ? ページ13

自室に戻ったあと、自分はまたハリソン・ハイタワー3世の日誌をペラペラと読み始めた。
特に面白くもないが、暇を潰す為読んでいる。
…だが、流石に時間も時間だ。
時計を見れば時刻は22時30分。
お風呂には既に入った。
だが矢張りずっとハリソン・ハイタワー3世の日誌を読む、というのは退屈過ぎる。
そう思った矢先に自分は猫の姿になり、パーク内を散歩することにした。

『(玄関からはきっと出れない…なら、バルコニーは…?)』
玄関からはきっと出れないと思い、ふとバルコニーを見る。
鍵は自分で開閉出来る事が分かった。
自分はバルコニーの鍵を開け、バルコニーの柵にちょこんと座り、景色を眺めたんっと飛び降りる。

◊

結論から言おう、バルコニーから飛び降りた直ぐ下には木々が有り何とか怪我をせずに着地出来た。
…其処までは、良かった。
問題は此処からだ。

『…どうやったら、誰にもバレずにホテルハイタワーに戻れるんだろう、』
そう、自分の本来の力の源の猫の縫いぐるみを置いてきてしまった今、無策で魔力を消費しては行けないのだ。

『…はぁ……我ながら、馬鹿な事をしたなぁ………』
と、ポツリと呟き踵を返せば目の前には

「こーんな夜中に、何してるの??」
『ジャック、ハートさん…』
ジャックハートさんが居た。