医者と人外と[d!] (ページ17)

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「…なら、偶にでる敬語と俺の事をグルッペン様と呼ぶのを止めてくれ、止めたら…許さない事も無い、ゾ、」

グルッペンの其の言葉に私は少し計り呆気に取られたが、まぁ…そんな事だけで許して貰えるのなら良い、のだろう、多分。

『分かっ、た…けど…敬語は少し、許して欲しい…かな、』

私がそう言えばグルッペンは、ぱあっと擬音が付きそうな程嬉しそうな表情をしてはあぁ！まぁ、良いゾ！と、言っては私に飛び込んできた。

勢いがまぁまぁ有ったが、今の姿のグルッペンは本当に丁度良い大きさと言うべきか…私の腰よりちょっと下ぐらいな為、子供が抱いて寝るのに丁度良いサイズのぬいぐるみ見たいな感じだ。

しかも悔しい事にとても可愛く、母性をくすぐられると言うのはこう言う事では無いのか、と思いながら気付いたら私はグルッペンの頭を恐る恐る撫でていた。

頭を撫でられているグルッペンは嬉しそうに目を細めながら喉を鳴らしているのかグル、グルル…と、唸っているが多分喜んでいる…と、思いたい。…と、言うか嬉しそうに目を細めているのだから喜んでいるに違い無い筈、だ。

『…あ、そう言えば結界周りを見てきたんだけど、見張りは今の時点だと、少ないけど…多分、其の内増えると思う、』

「む？何でだ？」

『神使様が処理をし易いように、とか…神使様がもう少しで来るってなっても油断しない様に…って、言うのはあんまり無いだろうけど……』

グルッペンの頭を撫でながら予測を言う私にグルッペンはふむ…と、考える為に何処か遠くを見ている様だった。

「だとしたら成る可く早く行くべきだろうが…正直、神使が処理する時に結界が壊れるだろ？其の隙を狙って落ち合ってもいい気がするのだが。」

『……グルッペン、神器の攻撃駄目だって言ってたよね…？』

軽めの奴だったら平気だ、と言うグルッペンに私は頭を抱えた。

『グルッペンが平気でも、オーク様の方は分からないし…オーク様はオーク様でボロボロだし…私は…ただの人間だから神器の攻撃何て食らったら1番駄目何だけど、』

私がそう言えばグルッペンはピクリと反応した。

「…待て、怪我をしていたのか？」

『…全身が見れた訳じゃ無いけど、多分…相当、ボロボロだと思う、気絶？も、してたし…ね、』

不味い、もしかしたらグルッペンの地雷を踏んでしまったかもしれない。

ボロボロだ、と言う事を言ったら明らかにグルッペンの回りの雰囲気が変わった気がしたからだ。