医者と人外と[d!] (ページ16)

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『…えっと、』

質問、宿の部屋に帰ったら空き巣が軽く物を漁ったのでは無いのか、と思う程に軽く荒れておりベッドの上では拗ねたのか否か分からないが上位の人外_しかもドラゴン_が拗ねてちみっこいドラゴンになっていたらどう対応をしたら良いのだろうか。

答えを知っている者など人間の中では絶対に居ない…嫌、大体の人間は其の隙をついて殺すだの何だの言うだろうからギリギリ知っている…とは思うが、到底私には其の答えは受け付けられない。

…まぁ、何だ簡単に言えば私が勝手に外に出たことに拗ねたグルッペンはまるで可愛い絵本に登場する様なちみっこいドラゴンの姿でローブをヒシリと抱きしめながら外方を向いて居るのだ。

正直、部屋が軽く荒れている事に帰ってきて直ぐ私は驚いたがそんな事よりグルッペンがちみっこいドラゴンに慣れることに私は聞いた事が無かったからとても驚いた。

……話を戻すが、グルッペンに何を話しかけても無視をするか鼻でふん、としか言わない為正直困っている。

『勝手に外出たのは謝りますけど……言っちゃ有れだけど、寝てたグルッペン様も悪いと思う、よ…』

「…起こせば良かっただろ……。」

あ、やっと喋った。

『嫌…仮にも貴方、上位の人外で人間何か一瞬で捻り潰せる様なドラゴン何ですし…そんなドラゴンを起こせる程強い人間じゃ無いんだよ私、…』

「怪我をしていたら何が何でも治療しようとする御前がか？」

……此ればかりは何も言えない、

確かにグルッペンの怪我を私は何が何でも包帯を巻いたりしている為、確かに其処だけ見れば…相当、可笑しくて強い人間だろう。

だが、幾ら何でもあんな起こしたら殺されるんじゃないかと言うレベルで熟睡していたグルッペンを起こせる勇気は有る訳が無い。

そんな事を言ってもどうせ聞かないんだろうな、と私は内心思いながらそうですけど…と、呟いた。

「そうなら起こせるぐらいには強い人間じゃあ無いのか。」

『……其れと此れとは話が違う、と言いますか……』

飽く迄も私は怪我をしているのが見逃せ無いだけで有って其れ意外の事には余り強く出れない人間で有って…と、言ってもグルッペンは聞かず私は尽く参っていた。

『…どうしたら、許してくれるんですか……』

結局折れた私はグルッペンにそう聞けばグルッペンは少しムスッとしたような顔をして此方に振り向いたが、正直見た目が可愛い為、少し計りキュンとしたのは気の所為だと思いたい。