医者と人外と[d!] (ページ11)

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紅のオークページ11

side_you

『う"っ……』

人外の中でも上位の存在で有る黒いドラゴン、グルッペン・フューラーの背中に乗り上位のオークが出たと言う国に空を飛んで向かったのは良いものの、其の凄まじいスピードと行ったら。

…思い出すだけで体が震えるから止めておこう。

「人間は矢張り脆いんだな、」

弱っている私を見て言ったのか否か分からないがそう言ってきたグルッペンに私は息切れしながらこう言った。

『そもそも、私、一旦休憩挟まさせて下さいって、何回も言いましたよね…！？』

「む？言っていたのか？…すまない、聞こえてなかった。」

眉を下げて謝るグルッペン。

嫌、絶対聞こえてたでしょ…止めて、とか休憩入れて、って言った度にクツクツ笑ってるの聞こえてましたからね、と言う言葉を私は寸での所で飲み込んでは大きな溜息を付いた。

『…まぁ、あのスピードの中だったら聞こえて無くてもしょうがない、ですけど…次はもう少しゆっくりで御願い……』

そう頼み込めばグルッペンはペカーッと言う擬音が付きそうな笑顔で分かったゾ！と言った。

…多分此れ、また無視する奴だろうなぁ…と、内心思いながら私は手櫛で髪を整えた。

「所でだが…A、何故こんなにデカいローブを着てるんだ？」

『理由ですか？……何と無くで着てるから、特には無いです、ね…』

私が幼少の頃に育手から貰ったローブ。

幼少の頃はサイズが合わず、着れない…とぶすくれていたが、育手は私の将来を見越して渡してくれたのか…嫌きっとシンプルに大人になった後でも使えるようにとサイズをデカく作っただけだとは思うが、今となっては此のローブをくれた育手には感謝でしか無い。

……まぁ、真逆上位の人外であるグルッペン・フューラーの身を隠す為に使うとは思いもしなかったが…

『…そう言えば、気に成ったんですけど…矢っ張り上位の人外様達で集まりとかって有るんですか…？』

「嗚呼、まぁ不定期には有るな。最後に集まったのは…何時だか忘れたがな。」

だから其の内会わないと行けないって言っていたのか分からないが取り敢えずそう言う事にしておこう。

無事、入国出来たが1つ不信感が走った。

聞いていた情報では建物がほぼ崩壊されていたり残っていたとしても崩壊寸前で道などもう整備しても追い付かないが故に歩き辛い道に成っていると聞いたのに破壊された様な跡は少なく、崩壊寸前の建物などほぼ見つからなく道何て綺麗に整備されているではないか。