嫌い ページ16
『…ナルフィストさん、貴方今日は非番では無い筈では？』
「あぁ、其事ならエイトフットに変わってもらったのだよ。」
そう言いながら目の前に座りラードルを愛おしい、と思いながら眺めるマルフィにラードルは溜息を溢した。
『ナルフィストさん、貴方そう言う事を何回もしたらミスターに怒られてしまいますわよ。』
「ならラードルが非番の日を減らして私と一緒にリクルート活動をすれば解決するねぇ。」
『……そんな事が認められる訳無いですわ、其れにそんな偏ったリクルート活動をすれば人間の皆様は不審に思いますわよ。』
「…ふむ、確かにそうだが…私はラードルと一緒に居る時間を増やしたいんだ。」
『…貴方、リクルート活動が終わった後に何をしているか私が分かっていないとでも思ってますの？』
何だって…？と、驚いた様に聞いてくるマルフィにラードルはやれやれ、と言うように口を開いた。
『リクルート活動が終わって此処に戻って来た瞬間、私を探し歩いたり私と親しくしているゴーストに話し掛けてる事、私が知らないとでも？』
「…真逆、ラードル…君、私に少しは興味が…！」
『湧いてる訳有りませんわ、ただ周りに迷惑を掛ける貴方が…ウザったいだけでしてよ。』
そう言い切った後、紅茶を一口飲みふぅと息をつく。
「…そうか、なら……ラードル明日君は非番かい？」
『…は？あの、ナルフィストさん貴方ちゃんと話を聞いていました？』
「あぁ、勿論聞いていたとも私が回りくどい事をしているのが気に入らないのだろう？なら面と向かって言った方が良いと思ってねぇ…ラードル、明日君が非番ならデートにでも『明日なら私はダルメシアさんとリクルート活動が有りますので御遠慮…いえ、丁寧にお断りさせて頂きますわ。』…うぇるうぇる…。」
ラードルが非番ではないことを言うとマルフィは何処かしゅん、と寂しそうにした。
だがラードルはそんな事は気にせずまた紅茶を一口飲んだ。
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作者名：たにしちゃ | 作成日時：2022年12月15日 20時
