嫌い ページ12
『…何故、不届者を退治する時にも貴方が一緒なんですの……』
訳が分からない、と言うように眉を顰めマルフィを見るラードル。
其の姿でさえも美しいねぇ…だが、と続けるマルフィにラードルは溜息を付き、他の事を考えるようにしマルフィの戯言は無視した。
❏
此れは、数時間前の話。
「私とラードルで、デート?」
「いいえ違いますマルフィ様、貴方様とラードル様でヴィラン側を陥れようとする不届者に天罰を与えるのです。」
Mr.Vから言伝を預かったと言い、マルフィとラードルをH.M.の部屋へと呼び出し、2人を呼び出した本人は淡々と説明をした。
の、だが何故こうもマルフィは言葉を履き違えるんだ、とラードルは頭を抱えた。
『其の、ヴィランを陥れようとしている方は私達2人で御相手をしなくては行けない程強力何ですの?』
「…強力、とは言い切れませんが貴方方のマスターが私達の手下が手を下す、と口を揃えて仰言ったらしいので、」
『…つまり、処分するか否かは私の判断にも有る、と言う事何ですの……?』
ラードルの言葉に、はい仰有る通りです、と言うH.M.にラードルはふっ、と笑った。
『マスターから直々に私が手を下すと仰り、其の不届者をどうするか、と言う選択肢を頂いたんですもの、断る訳が無いですわ。』
「…左様ですか、ならばマルフィ様も……」
「あぁ、勿論私も行くさ。」
2人の承諾にH.M.は分かりました、では手配を致しますので少々お待ち下さい、と言い部屋を後にした。
「…其れにしても、不思議だねぇ…私とラードルのマスターが私達が直々に判断を下させる、と言う命を出したのは…」
『…其の位、期待をされていると言う事だと思いましてよ』
ならば、より一層頑張らねば…と、微笑みながら言うマルフィにラードルもクスクスと笑った。
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作者名:たにしちゃ | 作成日時:2022年12月15日 20時